『ONE PIECE』には、初めて登場したときの姿とまったく異なる容姿をしたキャラが何人も存在します。次の2人は、初見のイメージを覆したキャラです。また、物語の重要なアイテムとなっている悪魔の実ですが、食べたキャラが残念すぎて能力を存分に発揮できなかった実があります。
◆驚きの変化を遂げたキャラ
『ONE PIECE』には、容姿が変化するキャラがたくさんいますが、その理由は悪魔の実の能力や、満月の力などさまざま。中には、原形をとどめない変化が話題となったキャラクターもいます。
●かわいらしいウサギの姿から美女に大変身!──キャロット
キャロットはゾウの背中にある、モコモ公国に住んでいるウサギのミンク族です。彼女は、満月を見ると、記憶の彼方にある野生が目覚め、真の姿「月の獅子(スーロン)」に変身します。
「月の獅子(スーロン)」に変身したキャロットの髪型は、ボブからロングに、また、特徴的なウサギのしっぽも長くなり、極めつけは目が赤くなるなど、元のかわいらしい姿からは想像ができない別人となります。
その実力は、四皇、ビッグ・マムの部下、シャーロット・ダイフクとも互角に渡り合えるほどでした。
しかし、「月の獅子(スーロン)」は、身体能力を上げるかわりに、命を落としてしまう危険性もあります。
キャロットはモコモ公国で、ペドロに力の制御を教えてもらったので命に別状はありませんでしたが、発動後は深い眠りについてしまいました。
そんな彼女は、ワノ国での戦いのあと、イヌアラシとネコマムシの指名で、モコモ公国の国王になり、麦わらの一味の船を降りることになりました。
物語が終盤に差し掛かった際は、もしかしたらモコモ公国のミンク族を率いてルフィのピンチを救うかもしれません。
●ただのスケベな子供じゃなかった!──光月モモの助
モモの助は、鬼ヶ島での戦闘中に「ウオウオの実・モデル青龍」の力を使ってルフィを助けようとしますが、体が小さく思うようにいきませんでした。そこで彼は、くノ一・しのぶの「ジュクジュクの実」の力を利用して8歳から28歳へ強制的に成長させるよう頼み込み大人の姿へと変身を遂げます。
鬼ヶ島の脅威からワノ国を守った28歳のモモの助は、住民に対してワノ国を統治することを高らかに宣言します。
大人の姿になったとはいえ、中身は8歳のまま。ルフィたちがワノ国から出航するときは子供のように泣きじゃくりました。
そんなモモの助に対しルフィは、「弟みたいに思っている」ことを伝えます。エースやサボという兄しかいなかったルフィにはじめて弟ができた瞬間でもありました。
年上の弟という、ちょっと不思議な関係性ですがルフィに弟ができたことに感慨深くなる読者は多かったようです。
ルフィたちが出航したあと、ワノ国は大きな地震に襲われましたが、詳しいことは分かっていません。物語が進むにつれて、この地震の正体も明らかになり、モモの助の再登場へとつながるのかもしれません。
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◆実は最強だったかもしれない「悪魔の実」
100種類以上存在する「悪魔の実」は、『ONE PIECE』の作中を盛り上げる上で必要不可欠な存在です。
「こんな能力が実際にあったら便利だろうな」「自分もこんな力を身につけたいな」と思わせる魅力的な悪魔の実がある一方で、中にはせっかく食べた悪魔の実を十分に活用できなかった残念なキャラクターもいるのでした……。
●ドルドルの実──ロギアの毒にも勝る能力だった?
コミックス第13巻第117話で初登場したMr.3ことギャルディーノは、パラミシア系の「ドルドルの実」の能力者でした。
ギャルディーノはロウを自在に操ることができ、相手を蝋人形にして命を奪うことも可能な能力を身につけていました。
彼は「姑息な大犯罪」をモットーに頭脳派として戦っていたものの、アラバスタで麦わらの一味を牢屋に閉じ込めた際、そのカギを捨てて優位に立とうとしましたが、駆け付けたサンジにボコボコにされ、あっさりとロウで合鍵を作るなど、小心者な一面を見せています。
インペルダウンではバギーをはじめとするギャグキャラのツッコミ役に回るなどコミカルなキャラクターとして描かれていますが、ドクドクの実の能力者であるマゼランが出す毒に誰も太刀打ちできなかったとき、分厚いロウでマゼランを一時的に足止めするという活躍ぶりを見せました。
これには彼を見下していたクロコダイルも「能力の相性は分からないものだ」と言いながら感心するような表情を見せていました。しかし、それ以外に目立った活躍がないため、もし頭のキレるキャラクターがドルドルの実を食べていたら、意外な能力者との対戦で活躍できた可能性があります。
●マトマトの実──男として器が小さすぎた?
コミックス第62巻第606話で初登場したバンダー・デッケン九世は、魚人でありながら「マトマトの実」を食べたことで泳げなくなった珍しいケースです。
パラミシア系の「マトマトの実」は、自分の掌で触れた相手の数だけマトを飛ばせる能力です。
バンダー・デッケン九世は人魚のしらほしに恋をしたとき、どさくさに紛れて彼女に触れ、能力を使って一方的にラブレターを送り続けるなどの付きまとい行為を繰り返しました。
しかし、しらほしから「タイプじゃない」と言われて求婚を断られると逆上し、巨大な方舟を投げつけようとするなど、器の小さい男でした。
もし、この能力を海兵やインペルダウンの職員が使えれば、凶悪な海賊を逮捕した際に触れておくことで、脱獄されたときなどにマトを投げて捕まえることができるでしょう。
相手が厳重な空間にいればマトの直撃は防げますが、その空間から出ることができなくなるため、精神的なプレッシャーを与えられるでしょう。
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〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01〉
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