『ONE PIECE』にはさまざまな「悪魔の実」が登場しますが、実を食べた人物に素質がなく、その効果を最大限に発揮できなかったモノもあります。また、初登場から脅威の変貌を遂げたキャラも多く存在します。
◆実は最強だったかもしれない「悪魔の実」
100種類以上存在する「悪魔の実」は、『ONE PIECE』の作中を盛り上げる上で必要不可欠な存在です。
「こんな能力が実際にあったら便利だろうな」「自分もこんな力を身につけたいな」と思わせる魅力的な悪魔の実がある一方で、中にはせっかく食べた悪魔の実を十分に活用できなかった残念なキャラクターもいるのでした……。
●ドルドルの実──ロギアの毒にも勝る能力だった?
コミックス第13巻第117話で初登場したMr.3ことギャルディーノは、パラミシア系の「ドルドルの実」の能力者でした。
ギャルディーノはロウを自在に操ることができ、相手を蝋人形にして命を奪うことも可能な能力を身につけていました。
彼は「姑息な大犯罪」をモットーに頭脳派として戦っていたものの、アラバスタで麦わらの一味を牢屋に閉じ込めた際、そのカギを捨てて優位に立とうとしましたが、駆け付けたサンジにボコボコにされ、あっさりとロウで合鍵を作るなど、小心者な一面を見せています。
インペルダウンではバギーをはじめとするギャグキャラのツッコミ役に回るなどコミカルなキャラクターとして描かれていますが、ドクドクの実の能力者であるマゼランが出す毒に誰も太刀打ちできなかったとき、分厚いロウでマゼランを一時的に足止めするという活躍ぶりを見せました。
これには彼を見下していたクロコダイルも「能力の相性は分からないものだ」と言いながら感心するような表情を見せていました。しかし、それ以外に目立った活躍がないため、もし頭のキレるキャラクターがドルドルの実を食べていたら、意外な能力者との対戦で活躍できた可能性があります。
●マトマトの実──男として器が小さすぎた?
コミックス第62巻第606話で初登場したバンダー・デッケン九世は、魚人でありながら「マトマトの実」を食べたことで泳げなくなった珍しいケースです。
パラミシア系の「マトマトの実」は、自分の掌で触れた相手の数だけマトを飛ばせる能力です。
バンダー・デッケン九世は人魚のしらほしに恋をしたとき、どさくさに紛れて彼女に触れ、能力を使って一方的にラブレターを送り続けるなどの付きまとい行為を繰り返しました。
しかし、しらほしから「タイプじゃない」と言われて求婚を断られると逆上し、巨大な方舟を投げつけようとするなど、器の小さい男でした。
もし、この能力を海兵やインペルダウンの職員が使えれば、凶悪な海賊を逮捕した際に触れておくことで、脱獄されたときなどにマトを投げて捕まえることができるでしょう。
相手が厳重な空間にいればマトの直撃は防げますが、その空間から出ることができなくなるため、精神的なプレッシャーを与えられるでしょう。
詳しく読む⇒「あのキャラ」が食べなければ…… 実は最強だったかもしれない「悪魔の実」4選【ワンピース考察】
◆驚きの変化を遂げたキャラ
『ONE PIECE』には、容姿が変化するキャラがたくさんいますが、その理由は悪魔の実の能力や、満月の力などさまざま。中には、原形をとどめない変化が話題となったキャラクターもいます。
●ずんぐりむっくりがイケメンに急成長!?──海軍大佐・コビー
コビーは、ルフィの祖父、モンキー・D・ガープの直属の部下となり、みっちりしごきあげられ、ウォーターセブンで再びルフィたちの目の前に現れたときは等身が変わるほどのイケメンに成長し、読者を驚かせました。
また、ルフィとの再開から2年後の新世界編では、海軍大佐というスピード出世を果たし、ロッキーポート事件で市民を守った英雄としてその名をとどろかせています。
「海軍将校になる!」という夢を、わずか2年で叶えたことを考えると、コビー自身の努力はもちろんですが、天賦の才が元から備わっていたのかもしれません。
コビーは、黒ひげ海賊団の本拠地「ハチノス」に捕まっていましたが、ガープやSWORDの助けもあり、激しい戦闘の末、海軍の軍艦に戻れましたが、島ではガープと元海軍大将のクザンと戦闘が始まります。
しかし、 ガープは「お前たちが海軍の未来じゃ!!」と言い残し、クザンの能力で体を凍らされてしまい、翌日の新聞には、「コビーの生還」と「ガープの消息不明」が報じられました。
コビーは、無事に海軍に戻れましたが、恩師を敵地に残して帰還するという、あまりにも残酷な結果に──。
しかし、ガープは消息不明なだけで死亡したわけではありません。同じくクザンによって体を凍らされたサウロも生きているとほのめかされるシーンもありましたので、ガープも生きているのかもしません。
●ただのスケベな子供じゃなかった!──光月モモの助
モモの助は、鬼ヶ島での戦闘中に「ウオウオの実・モデル青龍」の力を使ってルフィを助けようとしますが、体が小さく思うようにいきませんでした。そこで彼は、くノ一・しのぶの「ジュクジュクの実」の力を利用して8歳から28歳へ強制的に成長させるよう頼み込み大人の姿へと変身を遂げます。
鬼ヶ島の脅威からワノ国を守った28歳のモモの助は、住民に対してワノ国を統治することを高らかに宣言します。
大人の姿になったとはいえ、中身は8歳のまま。ルフィたちがワノ国から出航するときは子供のように泣きじゃくりました。
そんなモモの助に対しルフィは、「弟みたいに思っている」ことを伝えます。エースやサボという兄しかいなかったルフィにはじめて弟ができた瞬間でもありました。
年上の弟という、ちょっと不思議な関係性ですがルフィに弟ができたことに感慨深くなる読者は多かったようです。
ルフィたちが出航したあと、ワノ国は大きな地震に襲われましたが、詳しいことは分かっていません。物語が進むにつれて、この地震の正体も明らかになり、モモの助の再登場へとつながるのかもしれません。
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〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01〉
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