<PR>
<PR>

 海賊のトレードマークといえば、片目を隠す「眼帯」が定番です。しかし、『ONE PIECE』には、連載開始から25年以上が経過した今もなお、いわゆる「眼帯をつけた海賊」が一人も登場していません。実はこの不自然なまでの不在は偶然ではなく、作者である尾田栄一郎先生の明確な「意志」によって意図的に封印されてきたものなのです。

<PR>

◆「海賊=眼帯」への挑戦 封印されたアイテムと最後の切り札

 『ONE PIECE』には奇抜な海賊たちが数多く登場しますが、不思議なことに、海賊の代名詞ともいえる「眼帯」をしたキャラクターだけが見当たりません。ゾロのように片目に傷を持つキャラはいますが、海賊帽を被って黒い眼帯をした型どおりの海賊は存在しません。

 この謎について、尾田先生は連載10周年記念の情報誌『ONE PIECE PARADISE!』のコラムで、その理由を明確に語っています。それは「眼帯がなくても海賊は描ける」という、作者としての強烈な信念によるものでした。

 世の中に浸透している「海賊=眼帯」という記号に頼らずとも、魅力的な海賊たちを描ききってみせる。そんな尾田先生の挑戦と覚悟が、25年以上もの間、作中から眼帯キャラを排除し続けてきた理由だったのです。

 しかし、尾田先生は同時に、非常に気になる発言も残しています。「眼帯自体が嫌いなわけではない」としたうえで「物語の終盤で一度だけ、“眼帯の海賊”が登場する」と明言しているのです。

 つまり、これまで眼帯を封印し続けてきたのは、たんなる抵抗だけではなく、物語の最後に登場する「ある人物」に最大級のインパクトを与えるための、壮大な仕込みでもあったということです。

 ファンの間では、この「最後の眼帯の海賊」こそが物語のカギを握る重要人物、あるいは主人公、ルフィ自身の未来の姿ではないかと、さまざまな考察が飛び交っています。

 『ONE PIECE』という物語は、既存の海賊像を塗り替え、新しい海賊の時代を描いています。その締めくくりを盛大に飾るために、あえてもっともベタなアイテムを温存し続ける。この徹底した計算と演出こそが、世界中の読者を惹きつけてやまない理由なのかもしれません。

 

 ──『ONE PIECE』に眼帯の海賊がいないのは「描けなかった」のではなく、最高のタイミングで出すために「あえて描かなかった」からです。温め続けられたこの“とっておきの切り札”が切られるときこそ、物語がいよいよ真のクライマックスを迎える合図となるのでしょう。その瞬間、眼帯をつけた人物はいったい誰なのか、今から期待が膨らみます。

〈文/凪富駿〉

《凪富駿》

アニメ・漫画に関するWebメディアを中心に、フリーライターとして活動中。特にジャンプアニメに関する考察記事の執筆を得意とする。作品とファンをつなぐ架け橋となるような記事の作成がモットー。

 

※サムネイル画像:Amazonより 『DVD「ONE PIECE〝3D2Y〟 エースの死を越えて! ルフィ仲間との誓い」(販売元 ‏ : ‎ エイベックス・ピクチャーズ)』

<PR>
<PR>

※タイトルおよび画像の著作権はすべて著作者に帰属します

※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

※無断複写・転載を禁止します

※Reproduction is prohibited.

※禁止私自轉載、加工

※무단 전재는 금지입니다.