『ONE PIECE』に登場する元王下七武海、ドンキホーテ・ドフラミンゴ。ドレスローザ編のラスボスとして圧倒的な悪のカリスマ性を見せつけた彼ですが、常に着用しているあのサングラスの下には、衝撃的な素顔が隠されていました。
◆サングラスの下は……──尾田先生の全力ボケが炸裂
その衝撃的な素顔が明かされたのは、コミックス第85巻の質問コーナー「SBS」でのこと。ある読者から「もしドフラミンゴがメガネを取ったら、どんな目をしてるんですか?」という、誰もが一度は気になったであろう直球の質問が寄せられました。
ドフラミンゴといえば、ドレスローザの支配者として冷酷なまでの悪を演じ、ルフィたちを追い詰めた強敵です。その不敵な笑みと並んで、常に着用しているサングラスは彼のトレードマークであり、素顔を隠す役割を果たしていました。作中でも寝ているときですら外さないという徹底ぶりで、読者の間では「素顔はいったいどうなっているのか?」とさまざまな憶測を呼んでいました。
これに対し、尾田栄一郎先生はイラスト付きで回答しました。「すぐ別のサングラスが現れます」。なんと、ドフラミンゴがサングラスを外したとしても、その下にはまたまったく同じ形のサングラスが現れるというのです。
もちろん、これは尾田先生流のジョーク回答であり、本編での正式な設定ではありませんが、ドレスローザ編であれほどシリアスな死闘を繰り広げたラスボスに対しても、SBSでは容赦なくネタにしてしまうのが『ONE PIECE』らしいところといえます。「素顔の謎」という重大なテーマを深掘りするどころか、「二重構造」という小学生のようなギャグで返すあたり、尾田先生の遊び心が炸裂しています。
ちなみに、若いころの回想シーンや一部の描写では、サングラスが外れかけて素顔の一部が見えそうになる瞬間もありましたが、結局最後までその全貌が明かされることはありませんでした。この「サングラスの下もサングラス」という冗談の中に、「ドフラミンゴという男は、何重にも仮面を被っていて本性を見せない」という、ある種の真実が含まれているのかもしれません。
──ドフラミンゴの素顔という重大なテーマさえ、SBSでは全力で笑いに変えてしまう。それが『ONE PIECE』のスタンスであり、尾田先生の流儀なのかもしれません。どれだけシリアスな大物キャラでも“遊び”を忘れない。この振り幅こそが、作品の懐の深さを物語っているのです。
〈文/凪富駿〉
《凪富駿》
アニメ・漫画に関するWebメディアを中心に、フリーライターとして活動中。特にジャンプアニメに関する考察記事の執筆を得意とする。作品とファンをつなぐ架け橋となるような記事の作成がモットー。
※サムネイル画像:Amazonより 『DVD「ONE PIECE Log Collection “DOFLAMINGO"」(販売元:エイベックス・ピクチャーズ)』



