<この記事にはTVアニメ『ワンピース』と原作漫画『ONE PIECE』のネタバレが含まれます。ご注意ください。>

 なぜベガパンクがCP-0に命をねらわれているのか? ベガパンクが明かす夢から明らかに! そしてついにエッグヘッドにはCP-0のロブ・ルッチが迫る──!

 敵か味方かその正体に不安にさせられてきたベガパンクがどうやら味方だと分かってきたのも束の間、第1098話「奇想天外!天才が想い描く夢!」ではついにロブ・ルッチらCP-0が急接近!エッグヘッド編の盛り上がりが感じられる回となりました。

◆“鉄の巨人”の謎……ベガパンクもまだ実現できないこととは?

 マリンフォードの襲撃が明らかになった“鉄の巨人”でしたが、今週はよりその存在に迫る回となりました。今回は具体的に200年前に鉄の巨人がマリンフォードを襲う様子が描かれるのですがエネルギー不足で実行には至らなかったことや、その時は世界政府によって廃棄命令を受けたこと、そしてそれを政府には内緒でエッグヘッドに隠していたことなどがベガパンクから語られました。

 そんな200年前について「魚人差別」に動きがあった年として軽く触れられていますが、詳しくは以前の放送回でさり気なく語られています。かつては魚人や人魚が“魚類”に分類されていたのですが、リュウグウ王奥が世界政府の加盟国となり人間たちとの友好を結んだのが200年前でした。どうもこの鉄の巨人の存在とも繋がりがありそうですが、今のところはつながりについては明かされませんでした。

 一方、そんな鉄の巨人の“動力源”に関連してベガパンクが作りたい世界も語られます。それは世界中に無償で“エネルギーが行き渡る世界”。資源を奪い合い戦争のタネとなるエネルギー問題を解決することこそがベガパンクの夢であり、その追求が古代兵器への研究へと繋がっていったということで、やはりベガパンクが根源的な部分で大勢の幸福や、戦争からの脱却を目指している平和的な思想を持っていると分かりました。こうなってくるとなんとしてでも守らなければいけない存在に感じられるのですが、早速命を狙いにCP-0が近海に現れます。

◆CP-0が急接近! やはり穏便には済まない?

 ベガパンクが味方だと分かってきたのに合わせて、早速と言わんばかりにベガパンクの暗殺を企てていたCP-0がついにエッグヘッドまで近づいて来るところがまたスリリング。セラフィムの返還という体裁でやってきたCP-0でしたが、ピタゴラスは帰還命令をセラフィムに伝えてその場を去るように要求します。

 本来であればベガパンク側の言い分が通りそうなのですが、ここでさらに新情報として“エッグヘッド失踪事件”が語られます。直近2ヵ月の間にエッグヘッドを訪れた政府の船が帰還していないことが語られます。

 ピタゴラスはすべての船の出航を確認しているようですが、果たしてこの事件はロブ・ルッチの出任せだったのか? どうも不穏さを残したところで、それでもその場を去る様に促されたロブ・ルッチは、ついに強行的にエッグヘッドに乗り込むことを決断します。

 ルッチが任務に徹底的な姿勢を持っていることはマリンフォード編を始め、これまで何度も描かれてきました。やはり今回のベガパンクの暗殺も意地でも遂行して来るのが想像できるだけに緊張感が高まります。エッグヘッド編のオープニング映像ではルフィと対峙するルッチの場面も登場しますが、やはり二人の再戦は必至でしょう。

◆バーソロミュー・くまにも異変が発生!

 そしてもう一つ、意味深な場面で忘れてはいけないのが革命軍での様子です。

 政府から脱却したバーソロミュー・くまが、突然暴走し出す様子が描かれました。不可解なのはそのきっかけがはっきりしないところです。エッグヘッドにCP-0が接近したことなのか、はたまた娘だというボニーの危機を感じたことなのか、それとも政府によって何らかのプログラムが仕込まれていたのか、もしくはそれらとはまったく違う理由なのか。その理由は分からないまま、革命軍の面々を驚かせました。エッグヘッド編ではこれまでもたびたび名前が挙がっていたくまですが、本格的に当人もエッグヘッドの物語に絡んでくる気配が出てきました。果たしてなぜくまが突然動き出したのか。

 続々とエッグヘッド編の平穏が乱れていく予感をさせる展開を迎え、ベガパンクが命を狙われているのでルフィに連れ出してほしいと堂々と頼んだところで次回へと続いていきます。

 ついにエッグヘッド編のミッションが提示されたところで、次回の第1099話「迎撃準備!ロブ・ルッチ襲来!」にてCP-0が本格的に迫ってくるようです。果たしてベガパンクの要求に対してルフィはどう応えるのか。エッグヘッド編、やはり平和に終わりそうにはなさそうです!

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレターを配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi

※サムネイル画像:YouTubeチャンネル 『ONE PIECE公式YouTubeチャンネル』より

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