『ONE PIECE』の世界を影から支配するイム様。その正体は依然として謎に包まれていますが、「ビビが欲しい……」という言葉には多くの読者が驚かされました。なぜイム様はビビを欲しがるのか? その理由として、イム様にとって最大の天敵となり得る存在が関係しているのではと考察できます。

◆イム様の力は世界を海に沈める古代兵器?

 イム様の名前「IMU」を逆にすると「UMI(海)」になることから、一部の読者の間では、イム様の持つ力が海に関係しているのではないかと考察されています。

 さらに、第1115話でベガパンクが「世界は一度海に沈んだ」と告発。それが古代兵器による「人為的な災害」だったと語っています。そして、ベガパンクは「世界は再び沈む」とも警告。イム様自身も「まだ…終わってはおらんのだ」と意味深な発言をしています。

 もしイム様が、過去に世界を海に沈めた古代兵器を持ち、再び同じことをしようとしているのだとすれば、イム様の力はまさに「海を支配する力」といえるでしょう。

 また、天竜人が住むマリージョアがレッドラインの上にあるのも、「過去にイム様が大規模な水害を引き起こし、天竜人だけが避難した結果」と考えると辻褄が合います。

 もしそうならば、イム様が持つ古代兵器の力によって、世界が水没した可能性は極めて高いといえます。 

◆イム様の天敵は「しらほし」である可能性

 もしイム様が「世界を海に沈める力」を持っているなら、それを阻止できる存在は限られています。その最たる存在が「しらほし」です。

 しらほしは、古代兵器「ポセイドン」と呼ばれる「海王類を従える力」を持つ存在。海王類は巨大な海の生物であり、世界を飲み込むような津波をも引き起こせる力を持っています。そして彼らは、しらほしの命令には絶対に従うのです。

 もしイム様が世界を再び海に沈めようとした場合、その計画を阻止できるのはしらほしだけかもしれません。

 イム様が「歴史より消すべき“灯”」の候補を選んでいると思われる場面には、しらほしの写真がありました。これは、しらほしの力がイム様の脅威になり得ることを示唆しているのではないでしょうか。

 また、イム様が世界を水没させる力を持つなら、しらほしが「海を味方につけられる存在」として、真っ向から対抗できる唯一の人物でしょう。そのため、イム様はしらほしの存在を危険視し、早めに排除しようとしていると考えられます。

◆ビビを欲する理由は天敵しらほしへの対抗策?

 もう一つ気になるのが、イム様のビビに対する執着です。第1086話でイム様が「ビビが欲しい……」と五老星に告げたシーンは、多くの読者を驚かせました。

 これまでの考察では、ビビがリリィ王女の血を引いていることや、イム様のリリィ王女に対する執着が関係していると考えられてきました。しかし、しらほしを危険視していることを踏まえると、新たな可能性が浮上します。それはイム様が、ビビをしらほしへの対抗策として利用しようとしているのではないか、ということです。

 古代兵器「ポセイドン」と関わりがあるしらほし同様、ビビもまた別の古代兵器に関係しているのでは? というのは、一部の読者の間では既に考察されていることです。

 古代兵器「プルトン」の所在を示すポーネグリフは、アラバスタ王国にありました。実際に「プルトン」が眠っていたのはワノ国でしたが、アラバスタ王国と「プルトン」に関連があることは否定できないでしょう。

 ビビが古代兵器「プルトン」に関わる何らかの力を持っているなら、「ポセイドン」の力を持つしらほしへの対抗策として利用できるとイム様が考えてもおかしくありません。

◆しらほしとビビが未来の戦いの鍵を握る?

 イム様が警戒するしらほし、そして執着するビビ。この二人は、イム様の「世界を再度海に沈める野望」に対抗できる可能性があります。

 しらほしは「ポセイドン」として海王類を従える力を持ち、ビビは「プルトン」に関わる血筋を引いているかもしれません。そうだとしたら、どちらも歴史に名を残す古代兵器に深く関わる存在です。

 第968話では、海王類が「二人の王がまた出会う日をクジラたちも喜んでいる」と語る場面がありました。この“二人の王”とは、しらほしとビビのことではないでしょうか。実際、二人はマリージョアで出会い、親しくなっています。

 もし、この出会いが偶然ではなく運命的なものならば、彼女たちの力が今後の戦いにおいて重要な役割を果たすのかもしれません。イム様が目指す「世界の再沈没」を阻止するため、しらほしとビビが手を組む展開が訪れることも考えられます。

 

 ──しらほしとビビ、二人の王がどんな未来を切り開くのか。彼女たちはイム様の「世界の再沈没」計画にどう関わるのか。物語が進む中で、その答えが明かされる日がくるのかもしれません。

〈文/鷹野あやね〉

 

※サムネイル画像:Amazonより

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