クイーンとの戦いでレイドスーツを着用し、強靭な外骨格を発現したサンジ。彼に発現した外骨格や、「燃える脚」はルナーリア族と関連があるのではないかと一部の読者の間で考察されています。サンジに宿る力がルナーリア族のものならば、今後さらに「真の能力」を得る可能性があります。

◆サンジの「燃える脚」はルナーリア族の特徴と類似

 サンジの「燃える脚」と、クイーン戦で見せた強靭な外骨格の発現は、ルナーリア族の特徴に強く関連していると一部の読者の間で考察されています。

 サンジが戦闘中に見せる「燃える脚」。クイーンはサンジを見て「人が燃えるか!?“ルナーリア族”じゃあるめェし」 と言及しています。このセリフから分かることは、ワンピースの世界において発火能力を持つ者といえば、ルナーリア族だということです。

 コミックス105巻のSBSで尾田先生は、「サンジの炎耐性、不思議でしたよね?」と語りました。この「不思議」という言葉には、サンジの炎耐性に何らかの理由があることを示唆しています。つまり、サンジの炎耐性は偶然ではなく、何らかの能力や背景に基づいているのかもしれません。

 このサンジの炎耐性と、クイーン戦で発現した強靭な外骨格は、ルナーリア族の特性と一致する点が多く、サンジとルナーリア族には何かしらの関連があると考えられます。

◆ジェルマの血統因子はルナーリア族のもの?

 第1031話でサンジの眉毛の向きが変わったことも注目すべきポイントです。この眉毛の変化について、コミックス105巻のSBSにおいて尾田先生は、「レイドスーツをきっかけに科学の力が発現してしまったことによるもの」と語っています。

 サンジ自身も、レイドスーツを着ることによって自身の体に変化が生じていることを感じており、クイーンとの戦闘中に現れた強靭な外骨格は、ジェルマの血統因子による影響であるのは間違いないでしょう。

 また、ジェルマのレイドスーツには浮遊機能が備わっています。これは、翼を持ち、人型状態でも滞空できる能力を持つルナーリア族の特徴を彷彿とさせます。

 つまりジェルマの科学技術や血統因子操作の元となった血統因子が、ルナーリア族と関連しているとは考えられないでしょうか。血統因子とは、「生命の設計図」 。つまりDNAのようなものなのでしょう。

 ジャッジは、サンジやその兄弟たちの遺伝子を操作して強化するため、そしてレイドスーツなどの科学技術に、ルナーリア族の血統因子を使用していた。そう考えると、サンジに現れた特徴がルナーリア族のものと一致していることに説明がつきます。

◆サンジの母=ルナーリア族の「海の戦士ソラ」?

 サンジの母・ソラは、『ONE PIECE』の世界に存在する絵物語、「海の戦士ソラ」のモデルなのではないかという説があります。

 「海の戦士ソラ」は「悪の軍団ジェルマ66と戦うヒーロー」として描かれ、「海の上を歩ける」といった特徴を持つキャラクター だと、ファイアタンク海賊団のヴィトが語っています。

 この物語の中で戦士ソラは、ジェルマと戦って勝利するヒーローとして描かれていますが、実際にはモデルとなったサンジの母・ソラはジャッジによって研究材料として利用されてしまったのでしょう。

 ソラがルナーリア族の血を引いていたとすれば、そのルナーリア族の血統因子を利用してジャッジが子供たちを作り出したのではないかと考えられます。

 そうだとすれば、サンジの「燃える脚」や、発現した外骨格は、母親ソラの持つルナーリア族の血統因子に由来しているということになります。

 この説を裏付ける要素として、ジェルマのレイドスーツの「浮遊能力」があります。もし「海の上を歩ける」戦士ソラがルナーリア族であった場合、その血統因子を使って開発されたレイドスーツに「浮遊能力」があっても不思議ではありません。

◆サンジに「真の固有能力」が発現する可能性

 サンジの兄弟たちはそれぞれ固有能力を持っていますが、サンジの能力はまだ完全に解明されていないといえます。

 現在、サンジの固有能力は「ステルスブラック」であり、透明化だと思われています。しかし、実はニジもレイドスーツなしで透過能力を発揮 していることが分かっています。

 つまり、発火、強靭な肉体、浮遊にくわえ透過の能力も、ルナーリア族の血統因子によるものなのではないでしょうか。

 だとすればサンジは、レイドスーツを着用することで、ほかの兄弟たちと同じように科学の力が発現しているものの、彼にはまだ真の固有能力が目覚めていないと捉えられます。

 もしかすると、サンジは今後、ほかの兄弟たちにあるような固有能力、いわば「真の能力」が覚醒し、さらなる強化を遂げることがあるかもしれません。

 

 ──尾田先生も「今後も見守っていきましょう」と語る サンジ。サンジに発現した科学の力がこれからどうなるのか。ルナーリア族との関わりや、他の固有能力に目覚める展開が描かれる日はくるのでしょうか。

〈文/鷹野あやね〉

 

※サムネイル画像:Amazonより

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