『ポケットモンスター 赤・緑』が人気を博していた当時、ミュウを出現させる裏技や、ポケモンのレベルを100にする裏技を試した人も多いでしょう。そんな初代『ポケモン』ですが、モンスターボールを投げたときにABボタンを連打すると、ポケモンが捕まえやすくなるなどの噂が全国的に広まりました。

 また、初代『ポケモン』から時を経て、現代では大会などで不正にデータを改ざんしたいわゆる改造ポケモンが問題視されていますが、実は改造ポケモンを題材にしたアニメが存在するのは、あまり知られていません。

◆初代『ポケモン』あるあるネタ

『ポケットモンスター 赤・緑』には、子供がプレイしたからこそ起こるミスや謎の噂など、思わず「あるある!」と言いたくなるような要素があります。

●モンスターボールを投げたら「AB連打」

 今の30代以上の人は、モンスターボールを投げた後にABボタンを連打した思い出を持っているのではないでしょうか?

 いつ頃からか、モンスターボールを投げてポケモンがボール内に入った後、ABボタンを連打すればポケモンが捕まりやすくなるという噂が子供のなかで広がりました。

 この噂は公式の解説本などには一切載っていなかったにも関わらず、全国に広まったため、行った人も多いはずです。

 また、この噂は地方によって違いがあり、ABボタンの連打以外にも、ABボタンを長押しする、セレクトボタンを押すなどの噂があったといいます。

 なお、実際にABボタンを連打してポケモンが捕まえやすくなることはありません。それにも関わらず、誰もがこの噂を信じてボタンを連打したり長押しをしたりしていたことは、『ポケモン』あるあるといえるでしょう。

●「ひでんわざ」を強いポケモンに覚えさせてしまう

 ひでんマシンで「ひでんわざ」を強いポケモンに覚えさせてしまい、あとあと後悔した人も多いのではないでしょうか?

 ひでんわざは、必ずポケモンに覚えさせなければ先に進めませんでした。しかし、ひでんわざは初代では一度覚えさせたら忘れさせることができず、それを知らない子供たちは、主力のポケモンに覚えさせてしまい後悔する人が続出したのです。

 特に、最初のひでんわざである「いあいぎり」で後悔した人は多いでしょう。この技はリザードンやフシギバナが覚えられるため、この2匹に覚えさせる人が続出しました。しかし、この技はスロットを潰すだけでなく、戦闘では弱く役に立ちません。

●「パーティーのレベル」に偏りが出る

 子供がゲームをプレイすると、効率的に進めることより、自分が好きなように進めたくなるもの。好きなように進めていくと、どうしてもお気に入りのポケモンだけを育ててしまい、パーティーのレベルに偏りが出てしまった人も多いのではないでしょうか。

 特に最初にオーキド博士からもらえるヒトカゲ・フシギダネ・ゼニガメを育てた人も多かったでしょう。特にこの中でもヒトカゲを選んで率先して育てた場合、ほのおを半減するいわタイプのジムリーダーのタケシや、同じくほのおを半減するみずタイプのジムリーダーのカスミで苦戦した人が多いハズ。

 序盤ではタケシやカスミに、中盤ではほのおタイプのジムリーダーのカツラに、終盤では四天王のカンナやチャンピオンのワタルにと、終始苦戦しっぱなし。あまりに倒せなくて泣きながらプレイした人も多いでしょう。

詳しく読む⇒初代『ポケモン』あるあるネタ5選「無駄にABボタン連打」「ひでんわざでガチ後悔」……

◆改造ポケモンが登場する「激レアアニメ」があった?

 何かしらのツールを使って、ポケモンを改造する人も残念ながらいますが、改造ポケモンが大暴れする幻の激レア作品『戦慄のミラージュポケモン』という作品が実は公式に存在します。

●屈指の激レアアニメ『戦慄のミラージュポケモン』とは?

 『戦慄のミラージュポケモン』は、2006年にポケットモンスターの10周年記念作品として制作された長編作品で、なんとこの作品は日本では一切ソフト化がされていない貴重な作品です。

 そもそもこの『戦慄のミラージュポケモン』は当初、アメリカでのみ放送された作品で、日本での公開は半年近く遅れてオンライン上での配信という形での限定上陸となりました。

 その後はこども・アニメ専門チャンネル、キッズステーションで不定期に放送されるなど、まったく表に出てこなかったわけではないのですが、あまりにも限定的すぎる日本での公開の形により、多くの人がその存在すら知らないままの特別なエピソードとなっています。

 元がアメリカ向けということで、オープニングテーマやエンディングテーマも馴染みのある日本の主題歌ではなく、英語の曲になっているのも特徴です。

●設定も貴重?改造ポケモンの大活躍回!

 『戦慄のミラージュポケモン』の面白い点は、作品自体の貴重性だけでなく、本編の内容が通常のアニメシリーズとは逸脱したテーマに踏み込んでいるところにあります。

 このアニメでは、サトシ、ハルカ、タケシ、マサトの当時のレギュラーキャラクター4人に加えてカスミとオーキド博士の2人が、ドクター・ユングと呼ばれる今作で初登場の博士の研究所に招待され、ユング博士が生み出した新たなバトルシステムで生み出されたミラージュポケモンとのバトルを体験するというストーリーが展開。

 しかしそこへ謎の男・ミスターミラージュが乱入し研究所は占拠されてしまいます。

 ミスターミラージュは、弱点があるポケモンを不完全と考えており、彼によって本来は使えないワザや能力を持ったミラージュポケモンが悪用されていきます。

 このアニメでは、ミラージュポケモンという本来は使えないワザを使える伝説のポケモンが登場することがキモといえるでしょう。

 ありえない能力を持ったポケモンたちを操るミスターミラージュの様子は、さながらゲームデータを改造して遊んでいるゲームプレイヤーのようです。

 現在進行形でゲーム『ポケットモンスター』シリーズでは公式の大会などでも、データを不正に改造したプレイヤーが出場していたりと問題になっているのですが、そういった不正なプレイスタイルを非難する内容をいち早くこのエピソードで表現していたとも受け取れることができます。

 一見、ミュウやミュウツーなど伝説ポケモンが入り乱れる10周年記念作品らしい豪華なエピソードにはなっているのですが、その実、ポケモンのアニメシリーズの中でも一際攻めた内容を盛り込んでいそうな特別編がこの『戦慄のミラージュポケモン』でした。

詳しく読む⇒改造ポケモンが登場する「激レアアニメ」があった?未ソフト化の幻の特別編『戦慄のミラージュポケモン』とは?

〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01

 

※サムネイル画像:Amazonより

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