TVアニメ『ポケットモンスター』(以下、『ポケモン』)の世界には、あまり知られてない裏話が存在します。なぜ、前主人公のサトシは、10歳にもかかわらず学校に通わず、ポケモントレーナーとして活動できたのでしょうか?
また、1996年2月27日に発売された『ポケットモンスター 赤・緑』に、勉強そっちのけでドハマリした人も多いでしょう。初代『ポケモン』には、誰がはじめに言いだしたのか分からない、信憑性のない小技や、やって後悔してしまうような要素がてんこ盛りでした。
◆『ポケモン』のディープな裏話
『ポケットモンスター 赤・緑』が発売されてから、来年で30周年を迎えます。
1997年には『ポケットモンスター』(以下、『ポケモン』)のタイトルでTVアニメ化もされ、25年以上にも及ぶヒット作となりましたが、実はあまり知られていない裏設定が存在します。
●サトシはなぜ小学校に行かない?──『ポケモン』の世界は10歳にして……
サトシは10歳にしてピカチュウや仲間たちと旅に出ていますが、日本では義務教育の真っただ中。ネットで視聴者から「サトシはなぜ小学校に行かないのか?」という疑問が投げかけられたこともあります。
TVアニメ版の設定では、10歳になるとポケモントレーナーとして旅立つことが許されていますが、1997年出版の小説版『ポケットモンスター The Animation VOL.1』(出版社:小学館)で、その理由について明かされています。
同作の世界線には「小学校卒業みんなが大人法」、略して「小卒大人法」、別名「10歳大人法」という法律が存在し、10歳で小学校卒業、中学校は希望する人のみが通うのだとか。
また、10歳の誕生日を迎えた次の年の4月には「ポケモン捕獲の免許」を取得でき、モンスターボールを持つことが許されます。
さらに10歳から親の承諾なしに結婚・就職など自分の進路を決めることができます。
反面、10歳を過ぎて犯罪に手を染めると大人と同じように処罰される、納税の義務があるなど、大人としての義務も負います。
つまり、ポケモンの世界では10歳は立派な大人。サトシは自由に夢を追いかけているように見えますが、大人としての責任を背負っているのです。
●タケシは21人兄弟!?──兄弟が増えまくった理由が衝撃的すぎる……
TVアニメ版『ポケットモンスター』第5話から登場するタケシは、10人兄弟の長男として家事全般をこなす、面倒見の良い少年としてお馴染みですが、実は21人兄弟という設定が存在します。
TVアニメ版では、タケシの父親のムノーはポケモンマスターを目指して旅に出るも夢を叶えることができず、家に帰ることもできずにいる「ダメ親父」。母親・ミズホはそんな父親に愛想を尽かして家を出て行きました。
しかし、前述の『ポケットモンスター The Animation VOL.1』ではもっと驚きの事実が。母親はジムの運営のために9度も離婚と再婚を繰り返し、そのたびに子供が増え、双子8組を含む21人もの兄弟がいる大家族になったというのです。
ジムリーダーの資格を持っていない母親がジムを維持するために資格保持者と家庭を築く必要がありましたが、子供の多さが負担となって相手に逃げられていました。タケシの面倒見の良さの裏には、複雑な事情が隠されていました。
詳しく読む⇒『ポケモン』のディープな裏話 「10歳で結婚できる」「タケシの母親は9度も離婚と再婚を繰り返している!?」ほか
◆初代『ポケモン』で共感してしまいがちなエピソード
『ポケットモンスター 赤・緑』が流行っていたころ、あらゆる裏技情報が飛び交っていましたが、中には裏技と関係なく、ボタンを連打するとモンスターが捕まりやすくなるなど、さまざまな情報が出回っていました。
●モンスターボールを投げたら「AB連打」
今の30代以上の人は、モンスターボールを投げた後にABボタンを連打した思い出を持っているのではないでしょうか?
いつ頃からか、モンスターボールを投げてポケモンがボール内に入った後、ABボタンを連打すればポケモンが捕まりやすくなるという噂が子供のなかで広がりました。
この噂は公式の解説本などには一切載っていなかったにも関わらず、全国に広まったため、行った人も多いはずです。
また、この噂は地方によって違いがあり、ABボタンの連打以外にも、ABボタンを長押しする、セレクトボタンを押すなどの噂があったといいます。
なお、実際にABボタンを連打してポケモンが捕まえやすくなることはありません。それにも関わらず、誰もがこの噂を信じてボタンを連打したり長押しをしたりしていたことは、『ポケモン』あるあるといえるでしょう。
●「通信ケーブル」を持っていると人気者になれる
通信ケーブルを持っている同級生がいると、その子はクラスで人気者になったという思い出を持っている人も多いのではないでしょうか?
『ポケモン赤・緑』はバージョンによって出現するポケモンが違います。たとえば、赤にはサンドやニャースなどが登場せず、緑にはナゾノクサやガーディなどが登場しませんでした。
さらには、ユンゲラーやゴーストなどを進化させるには、通信交換をする必要があり、ポケモン図鑑を完成させるには、通信ケーブルが必須だったのです。そのため、子供たちの中で通信ケーブルを持っていると一躍人気者になれたので、親にねだった人も多いでしょう。
●「ひでんわざ」を強いポケモンに覚えさせてしまう
ひでんマシンで「ひでんわざ」を強いポケモンに覚えさせてしまい、あとあと後悔した人も多いのではないでしょうか?
ひでんわざは、必ずポケモンに覚えさせなければ先に進めませんでした。しかし、ひでんわざは初代では一度覚えさせたら忘れさせることができず、それを知らない子供たちは、主力のポケモンに覚えさせてしまい後悔する人が続出したのです。
特に、最初のひでんわざである「いあいぎり」で後悔した人は多いでしょう。この技はリザードンやフシギバナが覚えられるため、この2匹に覚えさせる人が続出しました。しかし、この技はスロットを潰すだけでなく、戦闘では弱く役に立ちません。
詳しく読む⇒初代『ポケモン』あるあるネタ5選「無駄にABボタン連打」「ひでんわざでガチ後悔」……
〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01〉
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