『美少女戦士セーラームーン』のタキシード仮面のモデルは、意外にも男性たちが慣れ親しんだ少年漫画の「あのキャラ」だといいます。
◆黒と白の配色は真逆……でもイメージはしっくり?
タキシード仮面といえば、黒いシルクハットとタキシードを身にまとい、印象的な仮面をつけた『美少女戦士セーラームーン』においてのヒーロー的な存在です。
そんなタキシード仮面には、実は意外なモデルがいたことが判明しています。しかもその事実を明かしたのは原作者である武内直子先生ではなく、なんと『名探偵コナン』でお馴染みの青山剛昌先生。
『青山剛昌 30周年本』(出版社:小学館、2017年10月出版)に掲載された青山先生と編集者との対談インタビューによると、「(黒羽)快斗がタキシード仮面のモデルなんですよ」と武内先生から直接言われて嬉しかったと語っています。快斗といえばもちろん「怪盗キッド」の正体です。
怪盗キッドは、今となってはコナンのライバルとしてのほうが有名かもしれませんが、1987年に連載されていた『まじっく快斗』の主人公でもあります。
『美少女戦士セーラームーン』は1992年に連載が始まっているので、武内先生は『まじっく快斗』を読んで、タキシード仮面の着想を得たのでしょう。
ちなみにタキシード仮面の正体である地場衛(ちば まもる)のモチーフは、元タレントの東山紀之さんだそうです。こちらは、『コードネームはセーラーV』のコミックス第1巻で武内先生自身が明かしています。
──『美少女戦士セーラームーン』に登場するキャラクターは、現実に活躍する人物をモデルにしているケースが多いそうです。そんな中で、漫画のキャラクターとしてモデルとなった「怪盗キッド」は、きっと武内先生に強烈なインパクトを残したのではないでしょうか?
〈文/fuku_yoshi〉
《fuku_yoshi》
出版社2社で10年勤め上げた元編集者。男性向けライフスタイル誌やムックを中心に、漫画編集者としても経験を積む。その後独立しフリーライターに。現在は、映画やアニメといったサブカルチャーを中心に記事を執筆する。YouTubeなどの動画投稿サイトで漫画やアニメを扱うチャンネルのシナリオ作成にも協力し、20本以上の再生回数100万回超えの動画作りに貢献。漫画考察の記事では、元編集者の視点を交えながら論理的な繋がりで考察するのが強み。最近では、趣味で小説にも挑戦中。X(旧Twitter)⇒@fukuyoshi5
※サムネイル画像:Amazonより 『「美少女戦士セーラームーンR 14 (講談社のテレビ絵本 642) 」(出版社:講談社)』





