『サザエさん』でおなじみの磯野波平。トレードマークは、頭頂部に1本だけ残った髪の毛ですが、実は彼にはあまり知られていない驚きの事実が隠されています。
◆ヒントは頭の毛──波平の驚きの事実とは?
波平には、実は外見がソックリな双子の兄がいます。その名も、磯野海平(うみへい)。
『サザエさん』公式Webサイトのキャラクター紹介ページには、こう書かれています。「波平の双子のお兄さん。九州に住んでいます。双子なので波平にそっくりですが、頭のてっぺんの毛が二本生えているところが見分けるポイントです。」。そう、波平は1本、海平は2本。髪の毛のたった1本の差だけで見分けるというこの設定は、遊び心が詰まったなんともユーモアあふれる発想ではないでしょうか。
海平の初登場は、1970年放送の「兄さんがやって来た」。それ以降も時々、遠く九州から磯野家に遊びに来ています。双子なだけあって、顔立ちはもちろん、声の質から話し方まで波平と瓜二つ。客間に二人が並んで座っていると、毎日一緒に暮らしているサザエたち家族でさえ「どっちがお父さん!?」と大パニックになるのが、お約束の定番となっています。
ちなみに波平の年齢設定は54歳(『サザエさん』公式Webサイトより)。現代の感覚では、働き盛りでまだまだ若々しい現役バリバリの年齢ですが、眼鏡に和服、そしてあの貫禄……昭和の時代に生まれたキャラクター設定ならではの、独特な時代性が感じられます。
──波平に双子の兄がいたことには、驚きを隠せないでしょう。国民的アニメとして長年親しまれてきた『サザエさん』だけに、ひょっとしたらまだ知らないだけで、探ってみれば、あっと驚く設定が各所にもっと散りばめられているかもしれません。
〈文/コージ〉
※サムネイル画像:Amazonより 『「サザエさん音楽大全 ピアノ曲集」(出版社:全音楽譜出版社)』


