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 「七色の声」を持つと言われている声優ですが、演じているキャラクターの声があまりにも違いすぎて驚かれることがあります。

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◆イメージが全然違う! まさかあのキャラたちの声が一緒とは

 小山茉美さんの代表作の一つは、『Dr.スランプ アラレちゃん』の則巻アラレ役ですが、映画エンタメサイト『otocoto』の2017 5月に公開された記事『ニルス、キシリア・ザビ、ミンキーモモ、アラレちゃん、その声はどのように作られたのか?声優・小山茉美ロングインタビュー前編』では、オーディションに参加する前から同作のファンだったことを明かしています。

 当初、木緑あかね役を受けていた小山さんが、「誰がアラレちゃんをやるんですか?」と興味本位で質問したところ、アラレ役のオーディションを受けることを勧められ見事合格。

 一方で、『名探偵コナン』では、黒ずくめの組織のミステリアスな女幹部・ベルモットを演じている小山さん。

 ベルモットは小山さんの地声に近い声で演じているため、茶目っ気たっぷりのアラレとはまったく違った声質となっています。

 また、数多くのアニメキャラや洋画の吹き替えなどに出演している森川智之さんは、20168月より『クレヨンしんちゃん』に登場する野原ひろし役(2代目)に抜擢されました。

 2021年に投稿されたYouTube動画『動画、はじめてみました【テレビ朝日公式】』の「声優コレクション」に出演した森川さんは、初代・ひろし役の藤原啓治さんから役を引き継ぐとき、スタッフを介して「森川しかいないから頼むぞ」と書かれた手紙をもらったことを明かしています。

 さらに森川さんは「その手紙は今もすごく大切にしていて、仕事部屋の引き出しにずっと入れてるんです」「今スタジオでひろしを演じていますけど、傍らに彼(藤原さん)のひろしもいて、一緒にマイク前で演じているという思いが自分のなかにあるんですよね」と語りました。

 ほかにも森川さんは『鬼滅の刃』で鬼殺隊のお館様こと産屋敷耀哉役も演じていますが、耀哉の声は聞く者の心に安らぎを与えるという設定です。

 器も大きく先見の明もある耀哉は「まさに理想の上司」とも言われていますが、声優事務所・アクセルワンの代表取締役を務め、新たな逸材を育て上げている森川さんと通ずるものを感じます。

 

 ──声優は必ずしも違う声を出さなければならないわけではないですが、やはりコミカルな役とクールな役の場合は自然と違う声になることが多く、視聴者を驚かせています。

 普段何気なく見ているEDクレジットを眺めていると、「え!? このキャラの声とあのキャラの声、同じ声優さんじゃん!」といった発見があるかもしれません。

〈文/相模玲司〉

《相模玲司》

大学卒業後、編集プロダクションに入社。メンズファッショ誌の編集に従事したのち、フリーランスの編集・ライターとして独立。アニメ・漫画関連のムック本の制作や、週刊誌のWeb版の取材記事の作成に携わる。

 

※サムネイル画像:Amazonより 『「Dr.スランプ」 第1巻(出版社:集英社)』

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