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 初めて雑誌で連載されてか35年以上が経過した『クレヨンしんちゃん』。TVアニメは世代を超えて親しまれている長寿番組となっていますが、吉永先生が子供を授かっていたなど、あまり知られていない裏話が存在します。

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◆吉永先生には子供がいた! またずれ荘の誕生秘話

 2004年出版のコミックス第40巻(出版社:双葉社)で、しんのすけの担任・吉永みどりは第一子となる娘の「桃」を授かりました。

 産休に入った吉永先生の代理で、同年出版のコミックス第39巻(出版社:双葉社)からは熱繰椎造(あつくるしいぞう)という男性教諭が登場しますが、アニメ版では吉永先生の産休エピソードがカットされ、熱繰は「教育実習に来た22歳の大学生」という設定に変更されました。

 吉永先生が子供を授かったことがカットされた理由は明かされていませんが、原作では吉永先生がみさえに借りた本を返しに野原家を訪れたときに陣痛が始まり、たまたま居合わせた「またずれ荘」の大家・大屋主代の助けを借りて無事に子供を授かります。

 アニメでは、子供に関するエピソードがないため、吉永先生と夫の石坂純一は新婚夫婦のままです。

 また、野原家が爆発事故によって全壊する悲劇に見舞われ、野原家は格安アパートの「またずれ荘」に引っ越し、家を建て直すまで家族4人で暮らしていました。

 2016年6月出版のテレビ情報誌『TV LIFE』13号掲載の「25年目突入『クレヨンしんちゃん』の作り方 ムトウユージ監督インタビュー」で、同作の監督を務めるムトウユージさんが「またずれ荘編」について、「原作の臼井(儀人)さんいわく、「漫画アクション」から「まんがタウン」に連載が移行するときにリセットの意味を込めて描いたというようなことをおっしゃっていて、あぁ、なるほどなとは思ったんですけど、それでも爆発までさせちゃうかっていう(笑)」と語り、驚きの理由で家がなくなったことが明かされています。

 自宅の爆発から「またずれ荘」編はとても人気の高いシリーズの一つであり、『クレヨンしんちゃん』の公式YouTubeチャンネルで2025年3月15日に公開された「【チャンネル2周年ありがとう!】2年間をぎゅぎゅっと詰め込んだ人気エピソード 8本一気見SP【クレヨンしんちゃん】《アニメ公式》」では、視聴者アンケートで2001年5月11日放送の「突然家が大変だゾ」が選ばれました。

 「またずれ荘」の住人たちとは、野原家が新しい家に戻ったあとも交流があり、アニメにも時々登場しています。

 

 ──アニメ版ではカットされてしまった吉永先生のエピソードですが、原作では「またずれ荘」の大家さんが大活躍するなど、作品のつながりを感じさせる重要な一幕となっています。

 アニメと原作、それぞれの設定を読み比べてみることで、国民的アニメとして親しまれる本作の新たな魅力を発見できるのではないでしょうか。

〈文/士隠カンナ〉

《士隠カンナ》

1990年〜2000年代に放送されたアニメに中学・高校の頃にどっぷりとハマり、その後フリー編集・ライターに。主にアニメ・漫画のムック本のブックライターといて活動中。最近のマイブームはもっぱら『ちいかわ』。

 

※サムネイル画像:Amazonより 『DVD「TVアニメ20周年記念 クレヨンしんちゃん みんなで選ぶ名作エピソード おさわがせ爆笑編」』

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