灰原哀が「命を狙われた」のは少年探偵団のせい？『黒鉄のミステリートレイン』には前日譚があった！【コナン】

◆『灰原哀物語』には前日譚がある？

　もうひとつ『灰原哀物語』の前提としておさえておきたいのが、「漆黒の特急」でなぜ灰原哀の命が狙われることになったのかというきっかけ。なぜ、灰原が子どもになる前の姿に戻っているのか？　なぜ少年探偵団の面々と遭遇しているのか？　と、事情を知らないと疑問に思うかもしれません。

　この前提となる話はTVアニメ第699話〜第700話「灰原の秘密に迫る影」という「漆黒の特急」の直前のエピソードで描かれます。

　この回では、コナンや少年探偵団らが、阿笠博士とキャンプに訪れた際に、死体を埋めに来た怪しい人物に遭遇してしまい、その人物によって山小屋に閉じ込められ、火を放たれてしまいます。

　コナンはその場にはおらず、窮地を迎えた少年探偵団たちでしたが、灰原哀が自身の身体を縮めた薬・アポトキシン4869の、解毒剤を飲んだことで救出したという内容でした。

　助けてくれた女性の正体が灰原だとは知らない少年探偵団は、彼女にお礼をしようと映像を公開。結果として、灰原が命を狙われてしまうことになる皮肉な展開を迎えるのは『灰原哀物語』の顛末の通りです。

　ちなみに、この前日譚でも世良真純が登場しており、元の姿に戻った灰原の映像を見たときには、何か思うことがある反応を見せているのも忘れてはいけないポイント。

　灰原と世良の関係性は2023年の現在も分かっておらず、まだまだ名探偵コナンの中の謎のひとつとなっています。

　登場からもう何年も経っている灰原哀ですが、世良ら赤井家との関係性など、実はまだ謎に包まれている部分があるわけです。

　『灰原哀物語』ではかつての新事実のお披露目が観られるわけですが、春に上映を控えている劇場版『名探偵コナン黒鉄の魚影（サブマリン）』では、2023年現在の最新の新事実が明らかになってほしいところですね。

〈文/ネジムラ89〉