映画『天気の子』で主人公の森嶋帆高役に抜擢され、第14回『声優アワード』新人男優賞を受賞。その後、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』(2022~2023年)で朝ドラデビューし、舞台『千と千尋の神隠し』(2022~2023年)ではハク役を務めるなど、数々の作品で注目を集め続ける俳優の醍醐虎汰郎さん。

 11月29日(水)には1st写真集『となりのこたろー』(出版社:講談社)が発売されるということで、その見どころを本人にインタビュー。落ち着いた口調と笑みで、写真集の魅力やエピソードを話してくれた。

醍醐虎汰朗

<醍醐虎汰朗さん>

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◆芝居でも「ああいう顔」はしたことないんじゃないかな

──出身地・東京の街を舞台に、ゲームセンターや商店街、サウナ、バーといったスポットをはじめ、朝シャンからの身支度シーンや初めてのモード撮影ありと、盛りだくさんの内容でとても見応えがありました。撮影はいつ頃されたのですか?

 

醍醐虎汰郎さん(以下、醍醐さん):2ヵ月ほど前に、2日間で撮影しました。

──そんなに最近だったとは、まさに今の醍醐さんの魅力が詰まっていますね。無邪気な表情もたくさんあって、元気をもらえる一冊だと思いました。

 

醍醐さん:ありがとうございます!

醍醐虎汰朗

 

──初めての写真集の話をいただいたときの心境を教えてください。

 

醍醐さん:正直、「まだ早いのかな」と思いました。もっと色々な作品に出てから出すものというイメージだったので。でも、とても嬉しい気持ちもありましたし、トライしてみようという気持ちが湧いてきました。それに、まだ未熟な段階だからこそ、出せる味みたいなものを見せられるといいなと。

醍醐虎汰朗

 

──写真集のテーマが「気づけばいつも隣にいる男友だち」ということで、スケボーや商店街のシーンはとてもリラックスされている雰囲気が伝わってきました。

 

醍醐さん:友人が働いているスケボーパークで撮影したんですけど、普段から僕が遊んでいる場所ということもあって、限りなく日常に近い感じの仕上がりになったかなと思います。

 友だちも後ろ姿で一緒に写っているんですけど、そのときの表情は作ってできる顔じゃないし、芝居でもああいう顔はしたことないんじゃないかな(笑)。自然体で素の感じが出ていて、全体を通して特にお気に入りのカットです。

 

──写真集でしか見られない表情は貴重ですね。

 

醍醐さん:友だちが来てくれたおかげです。

醍醐虎汰朗

 

──そういった仲良しの友だちというのは、醍醐さんにとってどういう存在ですか?

 

醍醐さん:役者友だちとはまた違って、原点回帰させてくれるところ。普段から心がけてますが自分では気づかないうちに、少し調子にのってしまう瞬間があると思っていて、芸能界に入る前の地元の友人とかはそういうときに「調子のんなよ」って感じで言ってきてくれる。

 

──実際にそういったことがあったんですか?

 

醍醐さん:高校生くらいのとき、ようやく役をもらえた段階で一度、地元の友人に鼻をへし折ってもらいました。バイトよりもちょっと高めの給料をいただいたときで、友だちに「全然奢るよ」って言っていたら、「調子のってんなぁ」「つまんねー奴になったな」って本気で言われて。一年間、口を聞いてくれませんでした。

 

──かなり本気のトーンですね。どうやって仲直りしたんですか?

 

醍醐さん:当時は思春期の真っ只中というか、僕も「こんなんでキレやがって……」という気持ちが強くて。でも、ほかの友人たちが「お前が悪いよ」「謝りに行けよ」と言ってくれて。今はみんな社会人一年目の代なので、なかなかスケジュールが合わなくなってきているけど、休みがあえば会いたいなって思っています。

 

──そういった学生時代を経て、その頃の自分と今の自分とで考え方とか、大きく変わった部分はありますか?

 

醍醐さん:すごくポジティブになった気がします。たとえば、現場で「疲れた」とか「しんどい」とかそういうネガティブな発言をすると周りに伝染するなと感じ取ったときがあって。だから、現場にいる時間はたとえ疲れていても、大きな声で挨拶をしたり、ポジティブに明るく振る舞おうと。そのスタンスを持てたのが一番変わったところです。

 

──そのスタンスになったのはいつ頃からですか?

 

醍醐さん:21歳になる前くらいです。第一線でやり続けている方々との共演が多くなったりして、そういう方々はやっぱり人格者の方が多くて。絶対しんどいはずなのに、ずっと笑顔でいる。その姿が魅力的で素敵だなと思って、自分に必要なものだと思いました。

醍醐虎汰朗

 

──特に影響を受けた方はいますか?

 

醍醐さん:直接的に話したわけではないですけど、一番影響を受けたのは福原遥さん。朝ドラの撮影期間中、ヒロインで本当に大変なスケジュールで、セリフ量もすごくて。多分、自分のことで手いっぱいになるはずなのに、周り一人一人を気にかけて、ずっと笑顔で。頭の人がそういう人柄だと現場もすごく穏やかで。そこを一番実感した現場でした。

◆サウナルームが大人な雰囲気でびっくりしました(笑)

──写真集では肉体美も披露されていますが、体作りはされましたか?

 

醍醐さん:この頃は、芝居の役柄に合わせて線を細くするために重い物を持たないようにしていた時期で。一時期、筋トレしていた頃よりも全然筋肉が落ちています。今もそうですが、体幹トレーニングだけをやっているので、もっと胸板も腕もガチッといきたかったというのはあります。

醍醐虎汰朗

 

──それでも、とてもきれいに鍛えられているなと思いました。読者の方に、特にココを見てほしいという体のパーツはありますか?

 

醍醐さん:あははは(笑)。どこだろうなぁ。だいぶなくなっちゃいましたけど、腹筋とかですかね。

 

──では、腹筋に注目ということで(笑)。ドキッとさせる危うさや色気を感じさせるカットもありましたが、その色気を出すコツとかありますか?

 

醍醐さん:そんな、まだまだ出せていないです(笑)。「だいぶ背伸びしているなぁ」と思いながらやっていました。強いて言うなら、色気につながっているかは分からないですが、ちょっと眠そうな目をしてみたり。

 

──そのアンニュイな感じ出ていました。初のモード系の写真も、クールな表情でカッコ良かったです。

 

醍醐さん:衣装のヒラヒラの見せ方とか、風を使ったりして。特に難しいカットでしたが、みんなで協力して作り上げていく感じが楽しかったです。

 

──チームワークですね。写真集の情報解禁のコメントで、一番印象に残っているカットは「フレンチブルドックのnicoとご飯を食べながら撮った写真」と話していましたが、ほかに印象に残っているカットはありますか?

 

醍醐さん:サウナです。屋上にある完全プライベートサウナで、ロケーションも最高ですしベッドなどもあって設備もすごかったです。

 普段行っているサウナとは違い、こちらは大人な雰囲気があってこういうサウナもあるんだなとびっくりしました(笑)。

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