◆再起をはかる戦略か?ディズニーのヒットタイトルが続々と発表!

 2月8日(水)にウォルト・ディズニー社は2023年の第1四半期決算を発表しました。この発表に合わせて、新たに『トイ・ストーリー』シリーズ、『アナと雪の女王』シリーズ、そして『ズートピア』の続編を予定していることが、CEOのボブ・アイガー氏のコメントから明らかになりました

 『トイ・ストーリー』シリーズは1995年の劇場長編の一作目『トイ・ストーリー』の公開以来、長編や短編を複数作発表しています。

 最近のナンバリングシリーズでは『トイ・ストーリー4』(2019)や、スピンオフ作品では『バズ・ライトイヤー』(2022)が公開されたばかり。すでに物語としては節目を迎えている作品でもあるだけに“トイ・ストーリー5”がくるのかは分からないところです。

 記憶にも新しい『アナと雪の女王』シリーズは、第1作目が2013年の公開以来大ヒットを果たし、長編『アナと雪の女王2』(2019)やDisney+にて短編シリーズ『オラフが贈る物語』(2021)などを発表。

 比較的、新しい作品ながら短編から長編までさまざまな新作が作られている作品なだけに、ある意味必然的な新作の発表ともいえます。

 一方で、一番のサプライズと言っていいのが『ズートピア』の続編です。

 2016年に公開された長編『ズートピア』以来、長らく新作は発表されなかったのですが、昨年2022年に「Disney+」にて短編シリーズ『ズートピア+』を発表。

 映画『ズートピア』の物語の裏で起こっていた出来事が明らかになる、初めての新作がお披露目となりました。

 ただ時系列としては、映画『ズートピア』からその先の出来事はまだ描かれていないので、本作において“続編”の発表はかなり大きなニュースといえるでしょう。

 そのほか、昨年の9月にディズニーは2015年のヒットタイトル『インサイド・ヘッド』の続編『Inside Out 2(原題)』を発表したばかりです。

 この夏公開予定のピクサー最新作『マイ・エレメント』や、年末にはディズニー100周年記念作『ウィッシュ』など、目下公開作は新規タイトルが多いのですが、来年以降に発表のタイトルは既存のシリーズの続編ばかりになってくるかもしれません。

 

 ──ボブ・アイガー氏は2005年から2020年にかけて15年もの間ディズニーCEOを務め、21世紀以降のディズニーの再興を担った人物です。そんな彼のことですから、今後のディズニーの再起を図ろうという思惑が今回の新規プロジェクトの発表にあらわれているのかもしれません。

〈文/ネジムラ89 編集/水野ウバ高輝〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレターを配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi

※サムネイル画像:metamorworks / adobe.com(画像はイメージです)


参考:Disney Cutting 7,000 Jobs, or 3% of Workforce, Eyes $5.5 Billion in Total Cost Reductions(Variety)

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