みなさん、『Fate』はどのシリーズから観始めましたか?
いろいろパターンはあるでしょうが、おそらく、一番多いのが『Fate[UBW]』や『Fate/Zero』辺りから観始めた視聴者なのではないでしょうか。
この2作品は放送中大きな話題となっていましたよね。また、『Fate』の中でも非常に完成度が高い作品となっています。
そのため、この2作品から『Fate』シリーズを観始めた視聴者は多いのは当然でしょう。
しかし、その2作品よりも前に放送された原点とも言える『Fate』作品を観たことのある方は意外と少ないです。
そこで今回は、『Fate』原点を観たことがない方々に最も古い作品『Fate/stay night』を紹介していきたいと思います。
<画像引用元:Fate/stay night Blu-ray BOX <期間限定生産> 販売元:ジェネオン エンタテインメント>
◆始まりの物語 凛でも桜でもないセイバーがヒロインのルートとは?
セイバールートとは、原作PCゲーム『Fate/stay night』の最初のルートであり、『Fate』シリーズで一番初めにアニメ化されたルートになります。
他のルートである『Fate[UBW]』(凛ルート、)『Fate[HF]』(桜ルート)との元となる物語ですが、実はそれほど知名度の高いアニメではありません。
それは、放送が2006年と非常に古いことが原因です。
現在最も新しい『Fate』作品は桜ルートです。また、古く感じる凛ルートですら、放送開始日が2014年となっています。
つまり、2作品ともセイバールートと10年近い開きがあるのです。
これでは、知名度が低くても仕方がありませんよね。
さて、前置きが長くなりましたが、セイバールートがどんな物語なのかを紹介していきましょう。
物語の大筋ですが、基本的には凛ルートの聖杯戦争と同じ成り行きです。
魔術師として素人である士郎がセイバーを召喚し、聖杯戦争に巻き込まれてしまう……。そんな物語になります。
大きく違う点は、焦点を当てられるキャラクターです。
当たり前ですが、セイバーのルートなので、セイバーに大きく焦点が当てられ、サーヴァントとして以上に深く士郎と関わっていくことになります。
例えば、
・他のルートでは、あっさり衛宮家の居候となったセイバーでしたが、セイバールートでは猛反対に合う展開
・他のルート以上に士郎がセイバーを女の子扱いし、守ろうとする展開
・セイバーの魔力不足がより深刻に描写されており、どう対策する議論する展開
・士郎がセイバーの湯浴みを覗いてしまう展開
・士郎の正義感とセイバーの騎士道精神の食い違いにより喧嘩なる展開
などなどです。このように凛ルートや桜ルートでは簡単に流されていたセイバー関連の話が、詳しく説明されています。
他のルートにはなかったような関係を築いる士郎とセイバーですが、基本的にセイバーの士郎への接し方が変わったわけではありません。大きく変化しているのは士郎がセイバーを意識している点です。そのため、士郎はかなりセイバーにアタックをかけます。
しかし、セイバーはマスターを守る騎士です。士郎の想いに全く答えようとはしません。士郎はセイバーを守ろうとし、セイバーも士郎を守ろうとする、そんなちぐはぐの関係がセイバールートの魅力と言えるでしょう。
このようにセイバーを守ろうとする士郎ですが、実は他のルートにあるようなカッコイイシーンがあるわけではありません。本当に最後のみ活躍しますが、それ以外の士郎は終始格好の悪い姿ばかりを見せます。
セイバーとの距離感に悩んだり、セイバーを守ろうとしてボロボロになったりと本当に酷い様子です。まさに、セイバールートは初めのルートといった感じで、他のルートの士郎は「2周目だから強かったんだ」と感じるのではないでしょうか。
セイバールートでは、他のルートとはまた違う展開が楽しめるルートとなっています。少し古いですが、機会があれば観てみるのも面白いのではないでしょうか。