時系列的に年齢の辻褄があわないことや、周りの登場人物の意味深なセリフなどから、スレッタ・マーキュリーは「Prologue」に登場したエリクト・サマヤとは別人だとファンの間では考察されています。スレッタはいったい何者なのでしょうか?

◆スレッタ・マーキュリーの正体は水星の孤児

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 スレッタはプロスペラの本当の娘ではないと考えられます。彼女はプロスペラと血の繋がりもない、おそらく水星にいた孤児だったのでしょう。プロスペラはガンダム・エアリアルの操縦者として、復讐計画に利用できると考え、幼いスレッタを拾って娘として育てたのではないでしょうか。

 スレッタとエリクトが別人という説を裏付ける証拠はいくつかありますが、一番は時系列的に年齢の辻褄があわないことです。

 「Prologue」から第1話の間では、21年が経っているとベルメリアのセリフから分かります。ならば第1話のスレッタは25歳になっているはずです。しかし本編の彼女は16歳となっています。

 さらに、Web公開の短編「ゆりかごの星」では、「スレッタは物心ついた頃から水星しか知らない」と書かれており、「Prologue」の時点(4歳)では水星で生活していたので、この情報も辻褄があわない部分です。

 また、エリクトの妹であるという説もありますが、こちらの線も薄いと考えられます。エリクトの特徴である髪の色や眉の形は父、ナディム・サマヤからの遺伝です。ですが21年前のフォールクヴァング襲撃事件で死亡しており、その後妹が生まれたというのはあり得ないのです。そのため、逃げ延びた水星で拾った孤児だと考えられるのではないでしょうか。

 彼女が成長したエリクトのような見た目をしているわけは、おそらく、プロスペラが娘として扱うことが一番周りの目をあざむきやすかったからでしょう。元はといえば、水星には本当の娘、エリクトと一緒に逃げてきたからです。

 第1話から登場しているエラン・ケレスのように、顔をそっくりに整形する技術があるため、スレッタをエリクトに似せることは難しいことではなかったのだと考えられます。

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◆エリクト・サマヤはエアリアルの中に存在している?

 おそらく、現在のエリクトはエアリアルの中に意識だけが存在しているのではないでしょうか。

 プロスペラを恨んでいないことから、エリクト本人が了承し、ガンダム・ルブリスのAIと意識を一体化。ガンダム・エアリアルのAIになったのだと考えられます。

 なぜエリクトなのか? それは「Prologue」で彼女が見せたガンダムとの深い同調、機体性能を引き出すシーンを見れば分かります。

 エリクトの能力は相当珍しいものなのです。非人道的なシステムですが、ガンダムの性能をさらに引き出すには、エリクトの脳や意識を直接機体に組み込む必要があったのでしょう。

 短編「ゆりかごの星」では、「だって彼女(プロスペラ)は、僕(エアリアル)の産みの親だから」と書かれています。プロスペラもエアリアルを「娘」呼びしており、この考察はかなり濃厚だといえるでしょう。

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