◆考えられるのは「この3人」データストームの情報密度を下げた人物は誰?
データストームの情報密度を下げた人物として、次の3人が考えられます。
▼ノートレット・レンブラント
ミオリネの母親、ノートレット・レンブラントは、クワイエット・ゼロを提案した人物であり、クワイエット・ゼロのシステム管理者にノートレットのアカウントがあったことから開発にも携わっていたと考えられます。
第1話の時点ですでに亡くなっていますが、第24話で過去に亡くなった人物がデータストームにいたことから、ノートレットも同じようにデータストームにいる可能性があるといえます。
データストームの情報密度を下げたとき、クワイエット・ゼロから干渉しているように描かれていたので、クワイエット・ゼロに関わっていたノートレットがデータストームに干渉しているという描写だったのかもしれません。
ノートレットがデータストームの情報密度を下げた人物だったとしたら、エリクトの「データストームのおかげで願いが叶うのに」という発言は、エリクトたちの願いではなく、クワイエット・ゼロの提案者であるノートレットの願いが叶うという解釈もできます。
▼強化人士4号のエラン・ケレス
強化人士4号のエラン・ケレスは、第7話でスレッタとの決闘に負けて処分されてしまい、もう登場しないと思われていました。
しかし、第24話でデータストームの中にいたことが明かされ、スレッタに協力しエリクトを救います。
強化人士4号のエランはデータストームの中にいるので、エリクトが展開していたデータストームにもおそらく干渉できると考えられます。
作中でも強化人士4号のエランは困っているスレッタを助けてくれる存在だったので、第23話でもデータストームに干渉してスレッタを助けてくれたのかもしれません。
データストームの情報密度が下がったとき、強化人士5号のエランだけがアップで描かれていたうえ、どこかに視線を移していました。
スレッタが強化人士4号のエランと再び会って名前を呼んだときも特に驚いた表情をしていなかったことから、もしかしたら、強化人士4号のエランがデータストームの中にいて情報密度を下げたことを強化人士5号のエランは知っていたのかもしれません。
▼リプリチャイルド
リプリチャイルドはエリクトの遺伝子をもとに作られたクローン、またはデザイナーベビーだと考えられます。
彼女らはデータストームの中に複数いて、第23話でもエリクトとともに戦っているようでした。
彼女らについて多くは語られてはいませんが、リプリチャイルドであるスレッタがクワイエット・ゼロに反対して戦っていることから、それぞれ個別に意識があるのかもしれません。
もしかしたら、リプリチャイルドの中にはクワイエット・ゼロに反対している子がいて、データストームの情報密度を下げた可能性があるでしょう。
その場合、ノートレットと同じように、エリクトの「データストームのおかげで願いが叶うのに」という発言は、「私たちのお母さんの願いが叶うのに」という意味だったと解釈できます。
──最後の戦いのピンチを救った人物が明かされていないのは、いささか不自然なように感じます。
現在刊行されている小説で、この人物は明らかになるのか、それともこの伏線がのちの続編につながる大事な足掛かりになるのか──。今後のストーリーにも注目です。
〈文/林星来 @seira_hayashi〉
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