◆デリングとノートレットだけじゃない!ほかにも北欧神話にちなんだキャラクターも
デリングとノートレット以外にも、作中には北欧神話がモチーフとなった組織やキャラクターがいます。
たとえば、フォルドの夜明けのフォルドという言葉は、雷神トールとドワーフのアルヴィースが対話をする『アルヴィースの言葉』で、「原」を意味する言葉として登場しました。
ほかにも、ソフィとノレアが乗るガンダム・ルブリス・ウルとガンダム・ルブリス・ソーンは北欧神話と関係が深いルーン文字がモチーフとされていて、ウルは緑色や荒々しいエネルギーを意味し、ソーンは赤色や衝動的な感情を意味しています。
実際に機体の色もそれぞれが象徴する色の通りになっており、ウルに乗るソフィはエネルギッシュな奔放な性格をしていて、ソーンに乗るノレアは衝動的な感情に身をまかせる姿が描かれています。
──このように『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は北欧神話をモチーフにしたキャラクターや組織が登場しており、シェイクスピア作品だけがモチーフとはいえないでしょう。
本作はそれぞれの神話や作品をモチーフとしてストーリーやキャラクターを創造し、うまく融合して一つの作品へ昇華しているといえるでしょう。
〈文/林星来 @seira_hayashi〉
サムネイル画像:機動戦士ガンダム 水星の魔女 公式サイト より
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