「ガンダムのことあんまり知らないけど楽しめるかなぁ......」

 なんて少し不安に思いながら、2021年6月11日に公開スタートした『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(以下『閃光のハサウェイ』)に足を運んできました。こういった気持ちで臨むような作品の場合、作品設定を知らずに辛い思いをすることもあるのですが、今作はそこまで詳しくなくても、公式サイトのストーリーを事前に眺めておく程度でも、意外としっかり楽しめたので驚きでした。

 特殊な立場にある主人公ハサウェイの目線で体験する、反政府運動“マフティー”の姿は現代の問題にも通じるものがあり、人間ドラマに見応えがありました。

 その一方で、意外と控えめな活躍だったのがモビルスーツ(主人公達が乗り込む機体)たち

 中盤の市街地での戦いも、その戦いによって逃げ惑う町の人々の視点で描かれるので、肝心のモビルスーツ同士の熱い戦いは後半のクライマックスに限られていると言っても良いでしょう。

 そもそも、今回公開された『閃光のハサウェイ』は3部作構想の第1部。モビルスーツ同士の熱い戦いは今後公開されるであろう続編に向けて盛り上がっていくと思った方がいいのかもしれません。

 そんなわけで現状モビルスーツの活躍が限られている『閃光のハサウェイ』なのですが、いざ、そのモビルスーツを見ると、なかなか面白い姿をしていることがわかります。映画のメインポスターにも、小さく載っている程度で、目立てていないのが少しかわいそう。

 出番が限られているのが惜しいデザインなので、ぜひ多くの人にこのガンダム達の姿を見直して欲しいのです。

◆主人公機となるΞガンダム!

<画像引用元:http://gundam-hathaway.net/gallery.html より引用掲載 © 創通・サンライズ>

 今回、主人公が乗る主人公機体にあたるのがΞ(クスィー)ガンダム

 漢字の3のような記号の名前で、初見では絶対に読めないであろう名前なのですが、ギリシア文字がベースになっています。なぜこんな名前なのかと言えば、前日譚にあたるシリーズの『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主人公機ν(ニュー)ガンダムの、νの字の次の文字にあたるのがこのΞ。まさに、次シリーズを継ぐにふさわしい名前のガンダムなのです。

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 特徴は何と言っても特徴的な角飾り。ガンダムと言えばおなじみの角飾りがΞガンダムにも付いているのですが、なんとそれと同じ角が、胸の突起部分にも付いているのです。一見、兜を胸の部分にも付けているような奇抜なビジュアルになっているのです。

 また大きく張った肩のアーマーや、手の甲についた鋭利なパーツなど全体に逆三角形をした白い鎧に身を包んだような形状になっています。どっしりとしたその風格は、主人公機らしい貫禄が感じられます。

 ちなみにガンダムの角は、ただの飾りではなくしっかり実用的な設定があり、通信用のアンテナなのだそう。Ξガンダムは胸にもアンテナが付いている分、より送受信がスムーズに進むのでしょうか。

◆ライバル機となるペーネロペー!

<画像引用元:http://gundam-hathaway.net/gallery.html より引用掲載 © 創通・サンライズ>

 そんなΞガンダムの宿敵の立場として登場するモビルスーツが、こちらも一風変わった名前を持った「ペーネロペー」という機体です。こんな名前をしていますが、ペーネロペーもガンダムの一種です。

 長い首の先に頭部があるようで、その白いボディからも鶴のような印象を受けるのですが、その突起の根元に首を持っており、多くの人におなじみのガンダムらしい頭部を持っています。

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 異様な形状の理由は、実はこのペーネロペーというモビルスーツは、オデュッセウスガンダムがFF(フィックスド・フライト)ユニットというパーツを装備している状態です。この状態だとフライト・フォームという飛行機型の形態に変形でき、突起が飛行機の機首のような状態となるわけです。

 ペーネロペーの姿だけを見るとガンダムには見えないのですが、ベースとなるオデュッセウスガンダムは、もっとスリムで多くの人が知るガンダムらしいルックをしています。シンプルなデザインの方が好きな人には、こちらの姿の方が親しみを感じるかもしれませんね。

◆メカ要素については復習を楽しむべし?

 Ξガンダムもペーネロペーも、公式サイトではメカのコーナーが設けてあり、映画ではじっくり見ることができなかった、正面・背面、フォーム違いを公開しています。

▼『閃光のハサウェイ』公式サイト

http://gundam-hathaway.net/index.php

 ガンダムだけでなく、作中ではその違いがわかりにくかったモビルスーツ・メッサーにも複数種があることも明らかになっていたりと、こういった資料もいちコンテンツとして提供してくれるところがさすがガンダムシリーズです。

 映画では人間ドラマをじっくり描いていましたが、改めてこれらのモビルスーツの姿を見ると、もっとあの機体達が動き回る姿を楽しみたかったという気になります。今となっては、「ガンダムのことあまり知らないしなぁ.....」と思っていた自身が、率先して機体を調べたりしている時点で、まんまとハマっていると言って良いのかもしれません。

 どうも『閃光のハサウェイ』は、そこまで馴染みを感じていなかったガンダムと親しくなる大きなきっかけになりそうです。次回作では人間ドラマにも負けない活躍を期待してますよ!

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』(https://note.com/nejimura89/m/mcae3f6e654bd)を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi

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