◆ガンダムの「呪い」を克服したエアリアル
<画像引用元:https://g-witch.net/story/7/ © 創通・サンライズ・MBS>
よくよく考えれば、ガンダムに我が娘の意識を組み込むなんて、非人道的な行いだと感じるかもしれません。ですが、これまでの『ガンダム』シリーズでも機体性能を底上げするために、非人道的なシステムが採用されています。
パイロットの手足を義手や義足化し、コックピットに接続。機体を身体の延長のように操縦することを可能にする「リユース・P・デバイス」システムを導入している『サンダーボルト』。
また『鉄血のオルフェンズ』では、パイロットの脊髄にインプラント機器を埋め込み、機体との接続で脳神経と機体のコンピューターを直結させる「阿頼耶識(アラヤシキ)システム」を導入。システムのおかげで機体が体の一部になったような感覚を得られ、訓練せずともガンダムを操縦できるようになっています。
過去、上記のような非人道的なシステムを使用している『ガンダム』シリーズ。『水星の魔女』でも、エリクトの生体データを組み込むことくらい、行なっていてもおかしくありません。
本アニメには、「呪い」といった物騒なワードが何度も登場しています。ここでいう呪いとは、ガンダムの強力な性能を引き出そうとすると、耐えきれず操縦者を死に追いやってしまうというもの。呪いを克服するために、耐性のあるエリクトの生体データを組み込んだのでしょう。
第0話でガンダム・ルブリスを操縦していたエリクトは、4歳にもかかわらず全く動じていませんでした。きっとエリクトの存在だけが「呪い」を克服する鍵だったのでしょう。
ですがそこまでしてプロスペラの叶えたい復讐とはいったい……。まだまだ謎な部分が多く、こういった部分が2クール目で解き明かされるのかが注目です。
——「prologue」で登場したエリクトと、第1話から登場したスレッタ。外見の特徴から同一人物かと思われていましたが、話数が進むにつれて一致しない点が「別人説」を濃厚にしています。では、当のエリクトはどうなってしまったのか……? 答えは春から始まる第2クールで明かされるかもしれません。
〈文/織部樹 @itsuki_subcul 編集/mizuno〉
平均3ヶ月に1度は仕事の関係で引っ越しを行う住所不安定ライター。夏は海辺、冬は雪山で過ごしつつ執筆を行なっている。好きなものはアニメと音楽と旅。好きな曲を流しながらのドライブと、全国各地のカフェ巡りやアニメの聖地巡礼が趣味。大手出版社のアウトドアメディアでも原稿を執筆中。