TVアニメ『機動戦士ガンダム』シリーズの名指揮官たちは、主に4つのタイプのリーダー像に分けられ、彼らの戦術や思想はビジネスシーンで生かせます。
ただし、やり方しだいでは、部下の反感を買ってしまうリーダーも『ガンダム』には登場するので、こういったタイプのリーダーの元で働いている場合や、いざ自分がグループリーダーなどになった際は注意が必要です。
どんなリーダーが、部下から慕われる理想の上司なのでしょうか?
◆最前線で戦うタイプのリーダー
仕事を部下に任せっきりで、自分は承認するだけのリーダーは多くいますが、『ガンダム』では自らがモビルスーツに乗り、最前線で戦う指揮官が多く登場しています。
「赤い彗星」の異名を持つシャア・アズナブルは未知の敵に対し恐れることなく、幾度もアムロのガンダムと死闘を繰り広げました。
自ら危険を冒しながらもその実力を部下たちに誇示し、率先して立ち振る舞うリーダーの姿は説得力があります。
また、ゲリラ戦を得意とするランバ・ラルはグフを駆り、ホワイトベースを奇襲しガンダムと対峙しました。その姿はまさに、背中で語るタイプのリーダーといえます。
部下に仕事を丸投げするのではなく、一緒にプロジェクトを遂行していくリーダーは現場の大変さをよく知っており、どのような部分に部下が手を焼いているのかも把握できます。
また、部下から逆に仕事に対する姿勢を学ぶこともあり、上下関係問わずグループを成長へと導けるでしょう。
◆圧倒的なカリスマ性を持つリーダー
最前線で部下と一緒に戦うリーダーのほかに、カリスマ性を発揮して組織を動かすタイプのリーダーもいます。
ジオン公国の総帥、ギレン・ザビのカリスマ性は、彼の演説からも分かり、実の弟のガルマ・ザビの死をうまく利用して国民を奮起させています。
また、アクシズの指導者として登場し、のちにネオ・ジオンの実質的トップとして第一次ネオ・ジオン抗争を戦ったハマーン・カーンも圧倒的なカリスマ性を持って軍を統率していました。
ギレンやハマーンのような、高いカリスマ性を持った人物が経営者になった場合、ワンマン経営になる可能性が極めて高いです。
しかし、リーダーのカリスマ性に惹かれ、会社には優秀な人物が集まるため、利益を出し続けていけるでしょう。
優秀な人物が会社に集まる一方で、能力のない人物や、向上心のない人物は社内で淘汰されてしまうかもしれません。高いカリスマ性を持ったリーダーを持つ企業では、常に競争が繰り広げられることが予想できます。
また、ギレンはキシリアのクーデターによって命を落とし、ハマーンはグレミーの裏切りによって大きく戦力を失っています。
能力の高い人材が集まる分、こういった問題が起こることがワンマン経営の弱点の一つかもしれません。