『ガンダム』シリーズには、クールな性格をした女性キャラが多く登場しますが、主人公が彼女たちと深く関わった際、意外にも乙女な一面を見せることが多いです。
たとえば、「恥を知れ、俗物!」と冷たく言い放つハマーン。彼女がシャアの元恋人であったという説は有名です。
クールでありながら、乙女な一面を持つ『ガンダム』キャラとして、次の3人があげられます。
◆ハマーン・カーン──鉄の女の乙女な一面
<画像引用元:Amazonより>
圧倒的なカリスマ性で、アクシズやネオ・ジオンを率いたハマーン・カーン。鉄の女とも呼ばれた冷酷な彼女は、意外にも乙女な一面を持ち合わせていました。
ハマーンは、TVアニメ『機動戦士Ζガンダム』本編で「ある男」に固執している仕草をたびたび見せます。彼女が執着していた男の名前はシャア・アズナブルです。
ストーリー終盤のメールシュトローム作戦では、カミーユとハマーンの意識が共鳴したとき、まるで恋仲のようにシャアの肩に手を置くハマーンの過去が映し出されました。本編では詳しく明かされていませんが、過去に親密な関係にあったことが分かります。
ハマーンはクワトロ・バジーナと名乗り、再び自分の前に現れたシャアに対し、再三に渡りアクシズに戻ってくるよう説得します。
しかし、シャアは彼女の元に戻ることを拒否。彼が百式と共に爆発に巻き込まれたシーンでも「シャア、私と来てくれれば……」と嘆きました。
そして、TVアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』の主人公、ジュドー・アーシタには、シャア以上にシンパシーを感じたのか、猛アタックしています。ハマーンは私とともに来いと言い、ジュドーに迫りキスまでしようとしました。
いざ拒絶されると、容赦なく亡き者にしようとする点が彼女の面白いところです。実はとても不器用な人間なのかもしれません。「話し合いの余地がないとするならば、ここがお前の死に場所になるな」というセリフがすべてを物語っています。
しかし、ここまで彼女を突き動かしたものは、ただの恋愛感情だったのでしょうか。
非公式の作品ですが、漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』ではニュータイプの素質を見出されたあと、研究の対象となりトラウマを植え付けられた過去が描かれています。
ハマーンは、ずっと孤独を抱えていたのかもしれません。ニュータイプだけが、真に分かりあえる存在だと感じていたのでしょうか。しかし、最後まで分かりあえるパートナーを得られないまま、ジュドーの手により彼女は最期を迎えました。