ここ数年、異世界モノが大きなブームとなり、毎クール異世界モノのアニメが入ってくるようになりました。特に最近は異世界転生モノが人気なのではないでしょうか。

 そんな大人気の異世界モノですが、人気であるがゆえに、視聴者も作品の出来栄えに厳しくなってきています。

 2020年春に放送を開始したアニメ『八男って、それはないでしょう!』(以下『八男』)も大人気である異世界転生を題材にしたアニメです。

八男 画像<画像引用元:http://hachinan-anime.com/ より引用掲載 ©Y.A/MFブックス/「八男って、それはないでしょう!」製作委員会>

 しかし、人気が出るどころか、アニメの出来がイマイチであると視聴者からの厳しい意見が、Twitterなどで見受けられます。

 今回は、そんな視聴者から不満を寄せられている『八男』のどこに不満要素があり、厳しい評価になってしまっているのかを解説していきます。

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タイトル詐欺!? 作品の個性である八男要素は活かされていない?

八男 アニメ 第1話 画像<画像引用元:http://hachinan-anime.com/story/01/ より引用掲載 ©Y.A/MFブックス/「八男って、それはないでしょう!」製作委員会>

 異世界転生モノはあまりにも多くの作品があるため、個性を出すのが難しくなってきているのが現状です。そんな中でも個性的で新しい作品は評価され、逆に個性がなく、どこかでみたような作品は厳しい評価がされています。そのため、どの異世界転生モノもなんらかの個性を出そうとしているのです。

 そこで、『八男』の個性についてですが、これはタイトルにもあるように、主人公・ヴェルが貧乏貴族の八男であるということにあります。

 異世界に転生し、どんな恵まれた環境に生まれたかと思えば貧乏貴族で、しかも八男なんて不憫過ぎて、ちょっと興味が湧きますよね。

 物語の展開として

「ヴェルはこれから貴族の八男としてどんな苦労があるのだろう」

「他の兄弟との絡みはどうなるのだろう」

「八男にも関わらず家督を継いだりするのか」

 などなど期待してしまいます。

 しかし、アニメ『八男』は若干タイトル詐欺気味であり、上記の要素はあまりありません。アニメ序盤こそ、貧乏貴族の八男である描写が多く登場しますが、第1話ですでに、一番上の兄とヴェル以外の兄弟は家を出てしまいます。せっかく兄がたくさん登場したのにも関わらず、一瞬でいなくなってしまうのは少し勿体無いですよね。

 アニメ『八男』の八男要素は「八男では、家督を継げないから家を出ることになる」この一点にのみ使われているのが現状です。

 漫画版などは序盤数コマのみ八男要素が登場し、その後は全く別のファンタジーモノとしての話を展開しています。

 流石に原作は20巻近く刊行されているので、兄弟との絡みも多くなり、実家の家督騒動もあるのですが、物語上しばらく先の話過ぎてアニメ化される部分には入ってくるかは微妙と言えるでしょう。

 つまり、アニメ『八男』は八男要素のほとんどない作品と言えます。

 本作は物語の尺的に、ヴェルが強大な魔法の才能で冒険者として活躍する作品となるでしょう。貴族の八男に転生した異世界モノと言うよりは、よくあるファンタジー作品の冒険モノとして観るとよいかもしれません。

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主人公は本当に社会人なのか? まるで子供のような主人公

八男 アニメ 第1話 ヴェル 画像<画像引用元:http://hachinan-anime.com/story/01/ より引用掲載 ©Y.A/MFブックス/「八男って、それはないでしょう!」製作委員会>

 アニメ『八男』は視聴者にストーリーを分かりやすく伝えるためか、原作や漫画版とはかなり違ったシナリオ構成をしています。そのため、転生直後である5歳のヴェルが序盤に登場することになるのですが、彼の反応や仕草が幼すぎて違和感が有ると指摘されています。

 確かにヴェルは5歳なので一見幼い反応も間違いではないように思えますが、転生前の彼は25歳の社会人です。

 25歳といえば立派な大人ですよね。そんな大人が幼い反応をしていれば違和感を抱いてしまうのは当然です。原作や漫画版では幼少期のヴェルは軽く流されているので、それほど違和感を抱きませんが、アニメ版では丁寧に描写され過ぎた弊害として違和感が出ているのでしょう。

 その違和感は、シナリオを構成した人がヴェルの転生前は社会人だということを忘れているんじゃないかと思うほどです。これでは視聴者が物語に入りこめません。

 アニメは第13話が視聴者を掴む上で重要だと言われています。そんな重要な回に視聴者が感情移入しにくいシーンから始めるのは無理があるでしょう。

 確かに、「八男って、それはないでしょう!」と感じられるシーンはそこ以外にしばらくないので重要とも言えるのですが、転生者なのでもう少し、大人な5歳児でも良かったと思います。

 しかし、この幼い反応も序盤だけと思えば、見逃せるかもしれません。ヴェルが12歳になり家を出て冒険者になる頃には割としっかりした主人公になっているので、幼い彼が気になってしまう視聴者はそれまでの我慢と言えます。

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これからの物語に期待か? このアニメの山場はどのあたり?

八男 アニメ 第3話 ヴェル 画像<画像引用元:http://hachinan-anime.com/story/03/ より引用掲載 ©Y.A/MFブックス/「八男って、それはないでしょう!」製作委員会>

 『八男』は魔法使いとして冒険を始めてからが物語がスタートすると言っても過言じゃありません。つまり、アニメ序盤の幼少期はプロローグと言えるでしょう。

 また、魔法使いとして冒険者予備校に入学した後もヴェルがあまりにも強すぎるため、強敵といった強敵は登場しません。戦闘自体も特別工夫した描写があるわけでもなく、ヴェルの魔力容量が大きすぎて全て一瞬で片が付いてしまいます。盛り上がりに欠け拍子抜けしてしまうことも……。

 恐らくアニメ中盤は貧乏貴族だったヴェルが魔法の才で成り上がる話になるハズです。そのため、トントン拍子で成功を収めてしまいます。緊張感のある山場が欲しい視聴者には向かいな作品だと言えるでしょう。逆に簡単に成功を収め、どんどん成り上がっていく主人公をみたい視聴者にはオススメです。

 また、アニメで盛り上がる可能性のある山場は、ヴェルがパーティ「ドラゴンバスターズ」を結成した後になるでしょう。

 「ドラゴンバスターズ」結成後は、早々にアクシデントに巻き込まれ、数日間ダンジョンで戦い通すことになります。流石のヴェルも1人でどうにかできるレベルではなく、少し苦戦します。

 そこでは各キャラクターも活躍し、演出次第では、大きく盛り上がる可能性も!?

 しかし、物語のペースにもよりますが、恐らくアニメの最終盤あたりの話になりそうなので、それまで『八男』は盛り上がりに欠ける展開になるかもしれません。

 

――このように『八男』は少し残念なアニメとなっています。ですが、もしかするとアニメ序盤が原作とは異なるように、アニメ中盤、終盤も話の構成を変更し、盛り上がる展開を持ってくるかもしれません。『八男』は気長に展開を待つのがいいと言えます。

(Edit&Text/天乃ひる)

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TVアニメ「八男って、それはないでしょう!」公式サイト

©Y.A/MFブックス/「八男って、それはないでしょう!」製作委員会

タイトルおよび画像の著作権はすべて著作者に帰属します
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