現在第3話までON AIRされている『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』。略称、『はめふら』。
<画像引用元:https://hamehura-anime.com/ より引用掲載 © 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会>
典型的な悪役令嬢「カタリナ・クラエス」は、8歳の時転んで頭をぶつけ、前世でオタクの女子高生だったということを思い出します。彼女は、自分が前世でプレイしていた乙女ゲーム「FORTUNE・LOVER」のヒロインと敵対する悪役に転生していることに気づく……。そして最悪の場合死、良くて追放ルートしかない立ち位置で、色々なフラグを回避していきます。
『はめふら』は、アクティブだけど天然でどこかずれている主人公が、最終的にどんな運命を辿るのかが楽しみなアニメです。
王道ルートを映像化して楽しむもの? それとも王道をぶった切っていく? 今後のストーリー展開が楽しみ
<画像引用元:https://hamehura-anime.com/story/ より引用掲載 © 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会>
筆者は原作未読なのでアニメ第3話までのストーリー展開しか存じ上げません。ですが、第3話まで観終わったところ謎の既視感が……何でしょう……最初に抱いた感想が、
「こ、これは、二次創作の夢小説の悪役令嬢転生ものだ!!」
でした(タイトルにまんま書いてあるからそりゃそうだろって話ですが……(笑))。
そう、この作品は夢小説の悪役令嬢転生ものの王道を全て抑えている作品なのです。
異世界転生をした乙女ゲームの世界において、他人からの好意に鈍感な主人公が典型的な悪役令嬢キャラとして転生し、死や追放といったバッドエンド回避を狙いますが、原作の乙女ゲームに出てくるキャラに好意を抱かれて逆ハーレムを形成していく、というストーリーは2013年頃から夢小説などで流行りました。
やはりこの『はめふら』も、「小説家になろう」に当時投稿され絶大な人気を誇っていた作品で、このような異世界転生悪役令嬢ものの先駆者だったと言えます。
「小説家になろう」に当時よく投稿されていた通常の悪役令嬢ものは、復讐をテーマにしたものや、極端にはっきりと分かる敵の登場があるなどが王道でした。しかしながら『はめふら』は、その典型を瓦解させ、コミカルなノリで周囲の基本的に善意溢れるキャラクターの抱える問題を解決。当時、新しい異世界転生系悪役令嬢ものの形を築き話題になりました。
ストーリー自体は、転生主人公が前世でプレイしていた乙女ゲームの本来のルートである死や、追放ルートを回避するという聞くだけだと重い内容なのですが、基本的に話がコミカルに進んでいく上に主人公がしっかりツッコミを拾っていくので、この作品は観ていてあまり暗い気分になることはありません。
ちゃんとシリアスパートも1話に1パートほどは入っているのですが、コミカルな切り口でその部分が解決するきっかけになったり、ちゃんとオチがしっかりしていたりするので気軽にラブコメ感覚で観ることが出来ます。
また、現在第3話までしか放映されていないので、この作品が王道ルート通りに周囲の登場人物との恋愛要素を楽しむものとして、夢女子の妄想がアニメとして動いてくれるのか、それとも王道ルートを途中からぶった切ってストーリーをさらに盛り上げていくのか、二次創作の夢小説などをネットで楽しんできた元夢女子の筆者としては、どちらの展開でも美味しそうで楽しみです。
男キャラも女キャラもデフォルメされたキャラデザがかわいい!
<画像引用元:https://hamehura-anime.com/story/ より引用掲載 © 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会>
第1話、2話ではカタリナの幼少期が描かれているのですが、まずキャラデザと言い、色遣いと言い、女子ウケしそうな感じでした。
デフォルメされたキャラデザが、2010年代前半あたりのラブコメアニメを彷彿させます。
第3話において、カタリナを含む周囲のキャラが魔法学園に入学した後の姿が出てくるのですが、そちらも大人っぽくなって頭身が変わっています。しかし、それはそれでかわいいです!
異世界転生した先が乙女ゲーム内の世界という設定ですが、筆者としては、乙女ゲームでよく見られるキャラデザとはまた違ったキャラデザかなという印象を受けました。
ですが、女性に人気が高そうなデフォルメのデザインで、カタリナがこれからの自分の行動を決定していくための脳内会議をするようなコミカルなシーンは、かわいくて癒されます。
キャラがそれぞれしっかり立っていてお気に入りのキャラが見つけやすい!
<画像引用元:https://hamehura-anime.com/story/ より引用掲載 © 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会>
先ほども少し触れましたが、周囲の人物のカタリナへの好感度は上がっているので、第3話までの時点で、男女問わず複数のキャラとフラグが立っています。
現時点で男性キャラだけでも、腹黒王子キャラ、優しい美少年キャラ、寡黙キャラ、彼らとすでにフラグがちらついているのです。
また、カタリナの友人である女の子たちからも、好意を抱いているような描写が垣間見えるので、百合展開も期待出来ます。
第3話までの時点で、だいたい1話に2人ずつくらいのペースで、テンポよくキャラの掘り下げが行われているのですが、これからのストーリーで各キャラが持つ過去のトラウマなどが再燃したり、問題が新たに出現したりすることで、さらにキャラが掘り下げられていくのかなと思うと期待してしまいます。
『はめふら』は、これからの展開が楽しみな2020年春アニメのひとつです! 皆様もぜひご覧あれ!
(Edit&Text/夢水もにか)
TVアニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』公式サイト
© 山口悟・一迅社/はめふら製作委員会