近年、アニメの続編ラッシュが続いています。そのラッシュの中、ついに、あのビックタイトルも続編制作が決定しました。

 その続編が制作されるアニメは、2008年に完結した大ヒット漫画『犬夜叉』です。『犬夜叉』はコミック発行部数4000万部を超える超人気作品になります。

半妖の夜叉姫 アニメ 画像<画像引用元:http://hanyo-yashahime.com/ より引用掲載 ©高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020>

 そんな作品の続編が完結後10年以上経過した今、新たに続編が作られるとファンの間で大きな話題になっています。

 今回は、そんな話題の『半妖の夜叉姫』を、すでに公開されている情報を元にいろいろ考察していきます。

◆あらすじ

 とわ、せつな、もろはは、妖怪と人間の血を引く半妖の少女たちだ。

    幼い頃、森の火事に巻き込まれ、離ればなれになった双子の少女、とわとせつな。とわは、時代樹の時空を越えるトンネルをくぐり抜け、戦国時代から現代へとタイムスリップ。かごめゆかりの日暮家の娘として育てられ、武道に長けた女子中学生に成長した。一方、戦国時代に残された妹のせつなは、妖怪退治屋のお頭となった琥珀の下で妖怪退治を生業にしていた。もろはは、かごめと犬夜叉の娘。賞金稼ぎとして「化け殺しのもろは」の異名を取り、やはり妖怪退治に明け暮れている。

    とわとせつなが別れ別れになってから、10年。時代樹の時空を越えるトンネルが再び開かれた。現代に現れたせつなと再会するとわだったが、せつなは何故かとわのことを忘れてしまっていた。

    せつなと共に、現代にやって来たもろはも加わり、とわたち「半妖の夜叉姫」が、現代を、そして戦国時代を、縦横無尽に暴れ回る!

引用:『半妖の夜叉姫』公式HP http://hanyo-yashahime.com/

『半妖の夜叉姫』は『犬夜叉』と言うよりも『境界のRINNE』のような物語か?

半妖の夜叉姫 犬夜叉 画像<画像引用元:https://www.ytv.co.jp/inuyasha/ より引用掲載 Copyright (C) YOMIURI TELECASTING CORPORATION. All rights reserved>

 10年の時を経て続編が制作されることとなった『犬夜叉』。ファンの多い作品なだけに大きな期待が寄せられています。続編のタイトルは『半妖の夜叉姫』。実に『犬夜叉』らしさを彷彿させるタイトルだと言えますね。

 『半妖の夜叉姫』は公式サイトもオープンされ、一部キャラクターデザインも公開され、ファンたちの期待を高めています。

 そんな中でファンが一番気になるのは『半妖の夜叉姫』が、どんな物語になるかではないでしょうか。

 『半妖の夜叉姫』は、現代と戦国時代に生き別れてしまった殺生丸の娘たちが出会うことで物語が動き出すようです。この作品は物語の舞台が現代になるのか、戦国時代になるのかで大きくテーマが変わってくると言えるでしょう。

 戦国時代を舞台とするならば、『犬夜叉』のような物語に、現代を舞台とするならば原作者・高橋留美子先生の別作品『境界のRINNE』のような作品になるのではないでしょうか。

 あらすじを読む限りでは、どちらも行き来するようですが、主たる舞台は現代なのではないかと予想されます。

 予想のポイントとなったのは、タイムスリップする骨喰いの井戸(時代樹のトンネル)を登場させ、主人公たちを現代に送っている点です。

 主たる舞台が戦国時代であれば、骨喰いの井戸(時代樹のトンネル)で、わざわざタイムスリップする導入は必要なくなります。

 そのため、『半妖の夜叉姫』は現代が主たる舞台であり『犬夜叉』のように殺伐とした妖怪バトルというより、『境界のRINNE』のような日常と非日常が混ざったコメディ調の物語になるのではないでしょうか。

 どちらにしても、非常に面白い作品になることマチガイナシです。放送開始まで待ちきれませんね。

なんでも続編にすればいいわけじゃないぞ!! ツッコミどころの多い設定にファンもビックリ

◆日暮とわ

日暮とわ 半妖の夜叉姫 画像

<画像引用元:http://hanyo-yashahime.com/ より引用掲載 ©高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020>

◆せつな

せつな 半妖の夜叉姫 画像

<画像引用元:http://hanyo-yashahime.com/ より引用掲載 ©高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020>

 『半妖の夜叉姫』は主人公を交代させ物語がスタートするのですが、予定になかった続編であるためか登場人物の設定に若干の違和感があるのではないかと指摘されています。

 指摘されている違和感の原因の一つは、主人公である日暮とわと、せつなが誰の子供であるのか、いつ生まれたのかということです。

 父親は、あの殺生丸であることが明かされています。では、母親は誰なのでしょうか?

 『犬夜叉』の物語と、日暮とわとせつなが半妖であることから、最有力候補は殺生丸に付いて旅をしていた少女・りんということになります。

 「あの幼かったりんちゃんが母親かぁ……」と感慨深いものがありますね。しかし、ここで2人がいつ産まれたのかという疑問を抱くことになります。

 設定では殺生丸の娘日暮とわ、せつなと犬夜叉の娘・もろはは同じ14歳です。

 かごめは『犬夜叉』最終話で高校を卒業していたので、いつ子供ができてもおかしくはない年齢だと言えます。しかし、気になるのはりんの年齢です。公式の設定はありませんが、『犬夜叉』の物語で、りんは小学校低学年くらいの年齢をイメージさせるビジュアルでした。つまり、かごめとりんはそこそこ年齢が離れているということになります。

 2人に大きな年齢差がある以上、日暮とわ、せつな、もろはが同じ年齢だと言うのは若干違和感があるのです。

 その結果、

「もしかして、あの殺生丸様が幼いりんちゃんに手を出してしまったのか」

「クールな顔してやることやっているね」

「殺生丸様ロリコン」

 などなどと、噂がSNS上で流れてしまっています。

 逆に、犬夜叉とかごめに、なかなか子供が出来なかった可能性もあるのですが、真実はどうなのでしょうか。放送が楽しみです。

◆もろは

もろは 半妖の夜叉姫 画像

<画像引用元:http://hanyo-yashahime.com/ より引用掲載 ©高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020>

 また、もう一つの違和感として、もろはが幼い頃から1人で生きてきたため、両親のことをほとんど知らないというものがあります。

 殺生丸とりんの娘であれば、「妖怪やその時代の人は子離れ親離れが早い世界観なのか」で済むのですが、もろはの母親・かごめは仮にも高校生まで現代で生活していました。

 そんなかごめが育児放棄のようなことをするでしょうか。むしろ教育ママになりそうなイメージです。

 もろはが幼い頃から両親と離れ離れで生きているのには違和感がありますよね。これが『半妖の夜叉姫』的に大きな意味があるポイントなのか、非常に興味深い点だと言えるでしょう。

『半妖の夜叉姫』放送前に知っておきたい前知識

犬夜叉 56巻 画像<画像引用元:犬夜叉 56 (少年サンデーコミックス) (日本語) コミック 出版社:小学館>

 『半妖の夜叉姫』の放送が始まるまで、しばらくの期間がありますが、忙しい方などは56巻もある『犬夜叉』を読み返している時間はないでしょう。

 そんな人のため、『半妖の夜叉姫』放送に辺り、知っておきたい前知識を紹介していきたいと思います。

◆『半妖の夜叉姫』が時系列的にいつのことなのか?

 『犬夜叉』最終話の奈落を倒してから3年の月日が経っているシーンで、犬夜叉とかごめに子供がいる様子がない点。そして、もろはが14歳であることから『半妖の夜叉姫』は『犬夜叉』本編から17年以上は経過している世界であることがわかります。

◆物語のキーとなる骨喰いの井戸(時代樹のトンネル)

 これは特殊な井戸で現代と戦国時代を繋げる役目をしています。簡単に言ってしまえばタイムスリップできる井戸です。

 時代を超える便利な井戸ですが、この井戸は物語の最終盤かごめが最後に潜って以来、2度開かないかのような描写があります。

 しかし、『半妖の夜叉姫』の世界では、その井戸がまた開いてしまっている様子。

 しかも、何度も開いたり閉じたりして登場人物たちが巻き込まれています。

 この井戸は物語の重要なキーとなっていくでしょう。

◆「犬夜叉」「かごめ」「りん」「殺生丸」はどうしているのか

 犬夜叉は、弥勒と共に妖怪退治をし、かごめはを師匠として巫女の修行をしています。2人は仲良く暮らしているようです。

 りんは妖怪と人間どちらとも、暮らせるようにと、かごめや楓と一緒に暮らすことに。そして殺生丸は時折、そんなりんの様子を見にきます。

 また、殺生丸はかごめにお義兄さんと呼ばれ嫌な顔を見せることもありますが、比較的穏やかな生活を送っている様子です。

 いくつか前知識をあげましたが、『半妖の夜叉姫』は『犬夜叉』の物語から大きく時が流れているようなので、知っておきたい知識は少ないです。

 もしかすると、『犬夜叉』を知らなくとも楽しめるストーリーになるかもしれませんね。

 しかし、この作品の主人公たちが『犬夜叉』の主人公たちの娘であることを考えると、原作を知っておいたほうが楽しめると言えます。

 

 ――いかがでしたか。『犬夜叉』の続編『半妖の夜叉姫』に興味を持っていただけたでしょうか。

 放送まで、もうしばらく期間がありますので、『犬夜叉』を知らない人は、この機会に原作を読んでみるのもいいかもしれません。

 まだまだ情報が公開されたばかりなので、これからも公式からの続報が続くでしょう。放送開始まで楽しみです。

(Edit&Text/天乃ひる)


半妖の夜叉姫

©高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020

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