6月が終わり、もうすぐ夏アニメの放映が開始しますね!
大人気原作漫画を現代版にアレンジした設定で既に大きな話題を呼んでいる『BANANA FISH』、待望のアニメ化を迎えるスポ根バドミントン漫画『はねバド!』、ミュージカル×アニメーションという異彩を放つ大プロジェクトからついにアニメ化となる『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』……目が離せない作品が大量の夏アニメですが、今回はその中でも特に期待大の『はたらく細胞』をピックアップしたいと思います!
『はたらく細胞』ってどんな漫画?
原作漫画『はたらく細胞』は、2015年に月刊シリウスで連載が始まった作品です。作者は清水茜さん。新人賞大賞となった作品『細胞の話』をそのまま連載化したのがこの『はたらく細胞』なんです! 新人賞受賞作品が連載化、そしてアニメ化決定まで進む作品、作家と言うのは決して多くありません。大きな才能を匂わせるこの作品……果たしてどういう内容なのか、読み解いていきましょう。
そもそもタイトルについている「細胞」とは? グーグル先生に訊いてみました。
さい‐ぼう〔‐バウ〕【細胞】の意味
1 生物体を構成する形態上・機能上の基本単位。(以下略)
goo辞書より:https://dictionary.goo.ne.jp/jn/85791/meaning/m0u/%E7%B4%B0%E8%83%9E/
アニメPVでは、最初に「これはあなたの物語――あなたの「身体」の物語」と語られます。人体を組織する基本単位である細胞。つまり、細胞と細胞が連なり人体が形成されているんです。皮膚を組織する細胞、内臓を組織する細胞、血液を組織する細胞……2013年に発表された新説によると、人体は37兆個の細胞から成っているという試算が発表されています。
そんな37兆個の細胞を擬人化し、毎日体内で働く様子を描いた作品が『はたらく細胞』。細胞にはそれぞれ仕事があり、健全な人体を組織している限りその役割に違いはありません。だから、「これはあなたの物語」なんですね。
メインキャラの一人となるのは、血液中を移動する赤血球です。酸素を運ぶ役割があり、この運ばれた酸素によって他の細胞がようやく働けるということもあるため、毎日休みなく酸素を持って身体中を移動しなければいけません。地味ですが非常に重要、そして大変、まさに組織の末端を示す言葉としても使われることがある「細胞」の名に相応しい細胞です。
そしてもう一人、白血球。こちらも血液内を常に循環している細胞で、主な役割は侵入してきたウィルスや異物を排除する役割を持っています。要は「免疫力」を担う細胞ですね。簡単に倒せるウィルスなら白血球だけで退治・処理することが出来ますが、白血球だけで処理できないウィルスが侵入した場合は細胞同士の組織戦となります。
司令官に位置するのは「ヘルパーT細胞」、これが情報を集め戦略の決定を行います。ヘルパーT細胞によって出動が要請されるのが「キラーT細胞」、そして死んだウィルスを掃除する役割を担うのが「マクロファージ」です。
それぞれ、これ以上の仕事や役割を持っていますが、ひとまずこの関係を抑えていれば『はたらく細胞』をすぐに楽しめることが出来るかと思います。
それ以上のお仕事の様子や、もっと複雑な組織戦に関しては、原作漫画や7月からのアニメで楽しんでください!
『はたらく細胞』、知れば知るほど、意識すらしない些細な怪我やウィルスの侵入でも、彼らがこんなに頑張ってくれているから健康でいられているんだ……と、自分の身体を抱き締めたくなる作品となっています。
スタッフ陣がこんなに凄い!アニメ『はたらく細胞』!
夏アニメの中でも期待大とされている理由の一つに、そのスタッフの層の厚さが挙げられています。
アニメーション作成は株式会社デイヴィットプロダクション、代表作品は『ジョジョの奇妙な冒険』の他、『サクラダリセット』、『キャプテン翼』など、小説や漫画で展開されている原作作品のアニメ化に対し、安定した作画と高い演出、魅せ方で評価の高い会社です。
また今回の監督を務める鈴木健一監督は、2016年放映アニメ『ドリフターズ』の監督を務めており、原作人気の期待を裏切らない高い評価を受けています。
シリーズ構成を務めるのは、女性脚本家の柿原優子さん。代表作品に『ちはやふる2』や『アイカツスターズ!』などがあり、手がけてきた作品一覧を見るだけでも、信頼を預けることの出来る脚本家の方です。
音響監督はマジックカプセル所属の明田川仁さん。最近の作品だと『宇宙よりも遠い場所』があるほか、癖の強い作品である『食戟のソーマ』も1期から手掛けた音響監督です。
そして作中、演出の大事な柱となる音楽ですが、『はたらく細胞』では末廣健一郎さん・MAYUKOさんのタッグが担当となっています。『Re:ゼロから始める異世界生活』、『少女終末旅行』などを末廣さんが手がけたほか、共同ではドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』、『闇金ウシジマくん』での音楽を担当しており、劇伴作家として非常に名の知れた二人がこのアニメの担当となっています。派手なシーンが多いこの漫画のアニメ化作品、どんな音がどんなシーンにつくのか、今からとても楽しみですね。
そしてキャストも、花澤香菜さん、前野智昭さん、小野大輔さん、井上喜久子さんなどなど……そうそうたる顔ぶれの揃ったキャスト一覧となっています。
37兆個の細胞がモデルなだけに、モブが多いアニメにもなりそうなので、キャラ以外の場面で好きな声優さんが喋っているシーンを探すのも一興かもしれません。
――新人賞受賞からアニメ化作品まで駆け抜けた原作漫画、そして層の厚いスタッフ陣が作成するアニメ。どう考えても、「面白い!」と言わされてしまいそうですよね。
地上波は7日(土)から、各サイトでの配信は9日(月)からスタートします。ぜひ一緒に放映を心待ちにしましょう!
(Edit&Text/三井ハチ )
TVアニメ『はたらく細胞』公式サイト
©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction