『僕のヒーローアカデミア』の映画シリーズ第4弾の制作が8月上旬に発表されましたが、これがシリーズ最後の映画化になるかもしれません。

 まだ具体的な映画の内容は明らかになっていませんが、TVアニメの時系列に沿った内容となることだけは分かっており、収監されていたヴィランが各地に解き放たれたあとの物語が描かれることになります。物語上でも佳境のタイミングということもあり、原作ファンもどんな内容が描かれるのかも気になるところ。

 そんな『僕のヒーローアカデミア』の劇場版第4弾ですが、作品シリーズとしても大ヒットのチャンスでもあり、最後のヒットのチャンスとなるかもしれない特別な映画となっていきそうです。

◆不運な状況の劇場版第3弾と驚きの結果?

 実は『僕のヒーローアカデミア』の前回の映画シリーズは、少しかわいそうな映画でした。

 2021年8月に上映の『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』は、新型コロナウイルス感染症の流行のまっただ中で公開された映画だったからです。

 具体的には、夏休みシーズンが訪れたこともあり、多くの都市で緊急事態宣言が発令される地域が拡大していき、ほとんどの映画館が再び座席を半減させた状態で興行を行なっていたタイミングだったのです。

 お客さんを集めたくても集められないという状況下の中で公開となった『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』でしたが、ここで驚きだったのがこの逆境の中で公開されていながら、映画はシリーズでも一番の成績を残したことでした。

 公開から7日間で観客動員数は100万人を突破。最終的な興行成績は34億円というシリーズでも一番の成績を記録しました。

 最終成績の上昇ぶりは過去作品と比べても大きく、映画第1弾『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 〜2人の英雄〜』や、第2弾『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』がともに約17億円という成績を残したのに対して、興行的な逆風が強かった2021年の映画がその2倍の成績を残せたことは驚きです。

 この結果は、シリーズの継続によりファンの数を積み上げたこともあるのでしょうが、2020年公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の大ヒットの勢いも、映画館に足を運びたくなる意欲をかき立てたように思えます。

 事実、この映画に続いて公開された同じ『週刊少年ジャンプ』で連載の漫画が原作の2021年末公開の『劇場版 呪術廻戦 0』は興行収入137億円、去年の夏公開となった『ONE PIECE FILM RED』は興行収入197億円とそれぞれ記録的な大ヒットとなりました。

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 あまりにも新型コロナウイルス感染症の影響が直撃するタイミングとなってしまった不運がなければ、実は『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』のシリーズ最大となった成績も、今よりももっと大きな成績になっていたかもしれません。

 それを踏まえると満を持して公開される『僕のヒーローアカデミア』の映画第4弾は、第3弾公開時のような逆風が吹いてない分、さらなる高い成績を狙えそうです。

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