◆『ヒロアカ』の映画は第4弾がラスト?大詰めを迎えている原作漫画
一方で『僕のヒーローアカデミア』の映画化は、今回が最後となるかもしれません。
今年、TVアニメシリーズの第6シーズンの放送がひと段落を迎えた『僕のヒーローアカデミア』ですが、物語はシリーズの宿敵であるオール・フォー・ワンや死柄木たちとの戦いの佳境となっており、事実、原作漫画では第6シーズンで描かれた内容以降、敵(ヴィラン)との最終決戦へと臨んでいくことになっているからです。
原作漫画もまだ終わっていないので、すでに発表されている第7シーズンが最終シーズンとなるかはまだ分からないというのが実際のところですが、それでも物語の区切りを踏まえると時系列的に映画をストーリーに組み込めるタイミングとしては“いま”がラストチャンスとなる可能性が高いです。
原作漫画との足並みを揃えてアニメシリーズを展開してきた『ヒロアカ』が、物語をたたみ始めてきている原作漫画の内容をいまさら改変する可能性も低く、TVアニメシリーズもこれからクライマックスへと進んでいくのは間違いないでしょう。
時系列を合わせて映画を上映するなら、むしろこの第7シーズンのタイミングしかありません。
唯一、特殊な前例としてはアニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』が、物語の後日談的な立ち位置の『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』を映画館で公開しました。
『僕のヒーローアカデミア』に劇場版第5弾の企画を持ってくるのなら、オール・フォー・ワンや死柄木たちとの戦いのその先を描くという手はあるのかもしれません。
『鬼滅の刃』『呪術廻戦』、そして『ONE PIECE』と、立て続けに同じ『ジャンプ』の看板タイトルの劇場版がヒットする中、同じく『ジャンプ』の一角を担ってきた『ヒロアカ』にはぜひあっと驚くような内容と成績を期待したいところ。
『ヒロアカ』の映画シリーズのポテンシャルはこんなものじゃない。そのことを次なる新作映画で見せつけてほしいです。
〈文/ネジムラ89〉
《ネジムラ89》
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi