まずはこの予告映像を観て欲しい。

 12月3日より劇場上映をスタートしたアニメーション映画『フラ・フラダンス』の予告編です。映像を観て分かる通り、本作はフラダンスをテーマにしたアニメーション映画。夏凪日羽(なつなぎ・ひわ)が福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズのダンシングチーム“フラガール”の仕事に就き、奮闘する物語となっています。

 同期に比べて経験が浅い日羽は、成績もよくなく足を引っ張ってしまってばかりなのですがそんな中でも、やりがいを見つけて行ったり、同期と協力していったりとお仕事映画としてもチーム物映画としても魅力に溢れた作品となっています

 それだけでも十分おすすめに足る映画だったのですが、実はこの映画、予告編を観た時点では気づかなかったさらなる魅力を兼ね備えています。この映画、なんとあと2回変身を残しています。

◆『フラ・フラダンス』が秘めた顔その1・いわき市観光映画

 『フラ・フラダンス』は実在のレジャー施設スパリゾートハワイアンズを舞台にしている映画。作中の題材となっているダンスの公演はもちろんのこと、施設内にどんなアトラクションやテーマパークが揃っているのかも、随所に描写されていて、まんまとスパリゾートハワイアンズに行きたくなる映画になっています。

 しかし、そこまではちょっと情報を入れていれば予想できるポイント。しかし実はこの映画、スパリゾートハワイアンズだけでなくそれ以外の福島県の観光スポットもピックアップした映画となっています。

 例えば物語の中盤で日羽たちが成長した姿を披露するステージの場面では、魚や小動物などが展示されているふくしま海洋科学館・アクアマリンふくしまが登場。カワウソやアザラシといった意外な動物が居たり、展望室があったりと、地元でない自身にとってはこんな施設があったのかと驚く体験になっていました。

 また、日羽が同期を連れて運転を披露するパートでは、いわき回廊美術館が登場。日羽がぜひみんなを連れて来たかった、という場所として登場するのですが、作中で描かれる景色の美しさが、場面としての良さも相まってとても魅力的に描かれていました。まんまと福島県いわき市に行きたくなる映画となっていましたよ。

 実はこの『フラ・フラダンス』は「ずっとおうえんプロジェクト2011+10…」の一環として制作されたアニメーション映画の一つ。東日本大震災から10年という節目を迎えた今年、被災地支援も兼ねてアニメツーリズムも意識した作品としても制作されたわけです。話の邪魔をせず、それとなく映画と親和させながらいわき市の魅力を伝えられているところがまた見事です。

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