藤本タツキ氏原作の劇場アニメ『ルックバック』が6月28日に全国公開される。その完成披露舞台挨拶が6月1日に都内で行われ、藤野役の河合優実さん、京本役の吉田美月喜さん、押山清高監督が登壇。河合さんは自身の演じる藤野を見ていると、自分の子供時代を思い出すと語っていた。

左から、吉田美月喜さん(京本役)、河合優実さん(藤野役)、押山清高監督

<左から、吉田美月喜さん(京本役)、河合優実さん(藤野役)、押山清高監督>

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 河合さんは本作が声優初挑戦の作品であり、

「声を演じるのは難しいですし、始まる前からオーディションで選んでいただいてすごく嬉しかったです。本当にやりたいなと思った作品だったのですが、声優という仕事の技術がない自分に何ができるんだろうということをすごく考えました」

 本作の声優に決まったときことを振り返る。そして、

 「考えてもやってみるまで分からないなと思いながら、とりあえずもう現場に行ってみてスタッフの皆さんと何か今まで自分が培ってきたものとか、自分の持ってる感性とかを素直にキャラクターに吹き込むことができれば、それで精一杯かなという思いでした」

 と話していた。

藤野役の河合優実さん

 そんな初めて挑戦した藤野役だが彼女は、藤野の好きなところや共感できる部分として、

「最初から私は藤野と京本で藤野のほうに共感できるなってすごく思っていたんですけど、完成した作品を見たら本当に自分の子供時代を見ているかのような気持ちになりました」

 と自身の子供時代と藤野を重ねる。

「プライドが高いというか平たく言うと、自分が人よりできることに何か天狗になりかけてそれをへし折られたみたいなこともすごく子供のときとかに見覚えがありますし、あとは見栄っ張りな感じとか生意気な感じとか、クラスのみんなとうまくやれる社会性はすごくあると思うんですけど、そういう人として弱いというか欠点だなというところを私はすごく愛しく感じていましたし、何か自分の中にもそれを見れたかなという感じです」

 しみじみと語っていた。

〈取材・文・撮影/水野ウバ高輝〉

◆作品情報

(C)藤本タツキ/集英社(C)2024「ルックバック」製作委員会

<(C)藤本タツキ/集英社(C)2024「ルックバック」製作委員会>

2024年6月28日(金)全国ロードショー

▼スタッフ

  • 原作:藤本タツキ(集英社ジャンプコミックス刊)
  • 監督・脚本・キャラクターデザイン:押山清高
  • 美術監督:さめしまきよし
  • 美術監督補佐:針﨑義士、大森崇
  • 色彩設計:楠本麻耶
  • 撮影監督:出水田和人
  • 編集:廣瀬清志
  • 音響監督:木村絵理子
  • 音楽:haruka nakamura
  • アニメーション制作:スタジオドリアン
  • 配給:エイベックス・ピクチャーズ

▼キャスト

  • 藤野:河合優実
  • 京本:吉田美月喜

(C)藤本タツキ/集英社(C)2024「ルックバック」製作委員会

▼この記事を書いた記者

《水野ウバ高輝》

Web/雑誌編集者・ライター、ロックバンド・RunKillYouの元ギタリスト。メンズファッション雑誌『411(フォー・ダブワン)』編集部(外部編集者)を経て、『週刊SPA!』のWeb版『日刊SPA!』など複数のメディアにライターとして記事を寄稿。中島らも、西原理恵子、大森靖子、戸川純に傾倒し、暗黒の20代を過ごす。共著に『超解読 ジョジョリオン 杜王町の奇妙な考察』(出版社:三才ブックス)がある。

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