8月15日(金)から全国公開されるアニメーション映画『The Summer/あの夏』(原題:그 여름)の、日本語吹替版の本編映像が初公開された。

【動画】2人の少女の恋が動き出していく様子が……

 この作品は、Netflix初の韓国アニメーション作品『あの星に君がいる』の監督としても記憶に新しい、新鋭アニメーション監督ハン・ジウォン氏が、第51回韓国日報文学賞を受賞した「わたしに無害なひと」に収録された、チェ・ウニョン氏による短編小説「あの夏」をアニメーション映画化したものだ。

 日本語吹替版では、主人公イギョンを内田真礼さんが、イギョンの恋人スイを伊瀬茉莉也さんが演じる。

 このたび公開された日本語吹替版の本編映像では、2人の少女の恋が動き出していく様子が見られる。

 ある日、サッカー部のスイが蹴ったボールに当たってしまったイギョンは、付き添ってくれたスイとの帰り道、彼女から投げかけられた微笑みを思い出し、胸を高鳴らせる。翌日、イギョンの様子を訪ねてきたスイは、「具合はもう大丈夫?」と、彼女にイチゴ牛乳を手渡す。

 「その週は毎日イチゴ牛乳が届いた」というイギョンのモノローグに続いて、毎日、イギョンのために教室を訪ねてくるスイの姿が描かれる。少しずつ惹かれ合う2人の想いを映し出すかのように、イギョンの自宅の机には、大切に花が生けられたイチゴ牛乳のパックが、ひとつまたひとつと増えていくのだった。

 これまでも“青春の夢”をテーマに、繊細な感情描写と瑞々しい映像を世に送り出してきたハン・ジウォン監督の演出力が垣間見える一幕だ。続く本編への期待が高まる。

 また、初日8月15日(金)より入場者特典として、韓国版ポストカードの配布されることが決まった。イギョンとスイが過ごしたかけがえのない「あの夏」の一瞬を切り取ったポストカードは、全上映劇場にて数量限定の配布となる。

 また、神保町にある韓国書籍専門のブックカフェ「CHEKCCORI(チェッコリ)」では、映画の公開を記念して8月6日(水)から8月30日(土)にブックフェアとパネル展が開催される。対象書籍を購入すると、抽選で3組6名に招待券(映画観賞券)映画観賞券が当たるプレゼントキャンペーンが実施される。

 さらに、各界から応援コメントも到着した。

 当時22歳の若さでNHK連続テレビ小説「なつぞら」のオープニングアニメを手掛けた日本の新鋭アニメーター、イラストレーターの刈谷仁美氏をはじめ、本書をはじめチェ・ウニョンの著作の翻訳を手掛けてきた原作翻訳者の古川綾子氏、原作小説「あの夏」が収録された「わたしに無害なひと」(亜紀書房)編集者の斉藤典貴氏や、映画宣伝ウォッチャーのビニールタッキーし、アニメ映画ライターのネジムラ89氏、本作のパンフレットに寄稿した映画文筆家の児玉美月市ら、アニメーションと文学の垣根を超えて各界より本作への絶賛の声が次のとおり寄せられた。

◆著名人コメント(順不同・敬称略)

▼刈谷仁美(アニメーター、イラストレーター)

日常の中での感情の機微がとても繊細かつ丁寧に描かれている作品だと感じました。
登場人物の表情の芝居のアニメーションが細かくて、シンプルな絵柄と背景の色彩の美しさに惹き込まれました。
1本の映画を作り上げるのはとても凄いです!尊敬します!

▼古川綾子(原作翻訳者)

戸惑い、恋心、葛藤、すれ違い。
イギョンとスイの繊細な心の動きが手の描写から伝わってきて、アニメの美しさに圧倒されると同時に、
結末を知っているのに何度も胸が苦しくなりました。
二度と戻れないから永遠に瑞々しい「あの夏」を、ぜひお楽しみください。

▼ビニールタッキー(映画宣伝ウォッチャー)

少女たちの長くて短い夏の物語。
時に重なり合い、時にすれ違う二人の恋愛はどこまでも詩的で淡く切ない。
後に人生を振り返った時に「忘れられないあの夏」となるであろうかけがえのない日々を夏の眩い光と優しい風が包んでいた。

▼ネジムラ89(アニメ映画ライター)

このアニメーションの中には光が描かれている。
眩しいけれども決して熱を帯びていない。
そんな心地よい陽が射した風景は、懐かしくてとても清々しかった。
だからこそ、観終わった後にはそこにあったはずの陰(かげ)のことを思わずにはいられなかった。

▼斉藤典貴(編集者)

大人になりゆく途中にはさまざまな出来事が起こり、避けようもない苦痛だって経験する。なかでも失恋の痛みは必ず。
イギョンとスイが過ごしたふたりの大切な日々が、鮮明な風景となって、忘れかけていた私たちの記憶を揺さぶる。

▼児玉美月(映画文筆家)

映画はふたりの出逢いの瞬間からはじまる。
スイの蹴ったボールによってイギョンがかけていた眼鏡は吹き飛ばされ、露わになったその目でスイと視線がかち合う。
風に揺れる青々とした葉がイギョンの恋に落ちゆく心情を形象化し、瑞々しい初恋の記憶に、ハン・ジウォンの手がけるアニメーションが息を吹き込む。

──パンフレット寄稿文「その飛翔にやがて手が届くまで」より冒頭一部抜粋

◆映画情報

8月15日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町他にてロードショー

▼ストーリー

地方のある高校で知り合ったイギョンとスイ。

2人の運命的な出会いはグラウンドで始まる。運動場を歩いていたイギョンは、スイが蹴ったボールに当たって、うっかりメガネを壊してしまう。

そんな偶然の出会いから、惹かれあうようになっていく2人。高校卒業後、彼女たちはソウルに移住し、イギョンは大学に進学し、スイは社会に出る。

それぞれに異なる道を進み、新たな喜びが生まれるとともに、想像も出来なかった葛藤や、目をそらせない違いが生まれていく―。

  • 監督:ハン・ジウォン『あの星に君がいる』
  • 原作:「あの夏」(チェ・ウニョン著、古川綾子訳/亜紀書房/『わたしに無害なひと』収録)
  • 日本語吹替版声優 イギョン:内田真礼、スイ:伊瀬茉莉也
  • 2023/韓国/韓国語/カラー/61分
  • 原題:그 여름
  • 英題:The Summer
  • 配給:ファインフィルムズ
  • 映倫:PG12

▼公式Webサイト

https://summer-movie.com/

 

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