2020年冬に放送が開始された『異世界かるてっと2』は、今までと一味違ったアニメになっています。
どの辺りが違うかと言いますと、いろんな作品からキャラクターをクロスオーバーしている点です。通常一つの作品に別の作品、しかも作者が別である作品が登場することはほとんどありません。
『異世界かるてっと』のように、大人気アニメを集めて新しい作品を作るなんて、とても大胆で斬新なことだと言えるでしょう。
今回は、まさにお祭りアニメといえる『異世界かるてっと』がどんなアニメなのか、どの部分が面白いのか、さらには今後新たな作品が追加されるのかなどを中心にお話していきたいと思います。
誰もがやらなかった複数のアニメを一つにまとめたアニメ、それが『異世界かるてっと』
『異世界かるてっと』は、誰もが実践しなかった多数のアニメが共演する作品になっています。まさに、夢の作品です。
しかし、通常いろんなアニメを共演させるのは、大人の事情で大変難しいことです。そんな中、『異世界かるてっと』は出演しているアニメ全てが同じKADOKAWA産であることから大人の事情をクリアした作品になります。次に同じような作品が登場することは、もうないかもしれないほどです。
KADOKAWAすごい……。
では、一体どんなアニメが参加しているのでしょうか。出演している4作品を紹介します。
◆『オーバーロード』
◆『この素晴らしい世界に祝福を!』
◆『Re:ゼロから始める異世界生活』
◆『幼女戦記』
これらは、どの作品も2期が製作されていたり、映画化されていたりと大人気のアニメたちになります。これだけ有名な作品が集まると『アベンジャーズ』的な豪華さがありますね。
さらに、『異世界かるてっと2』では、ゲスト参加として『盾の勇者の成り上がり』も登場します。
これらの、作品は全て異世界を舞台にしており、それぞれの世界から召喚や転生した者たちが主人公です。本作はその主人公たちが、「異世界かるてっとの世界」という異世界に飛ばされたという面白い設定になっています。
つまり、『異世界かるてっと』はそれぞれの作品と別のパラレルワールドということですね。
このように、この作品は他のアニメにない唯一無二の特徴を持ったアニメになります。
ストーリーなんてない!? でも面白い! なぜ?
『異世界かるてっと』は、それぞれの世界からこの「異世界かるてっとの世界」に飛ばされてきたキャラクターたちが、なぜか学園生活を送ることになる話です。
実に無理やりな設定ですよね。そこにストーリーもなにもありません。なぜ、この世界に召喚されたのか、なぜ、学園生活など送らないといけないのか全てが謎です。しかも、これらの作品の共通点は舞台が異世界と言うだけで、それぞれの世界で雰囲気が大きく異なります。
そんな作品を一緒の舞台に登場させて面白くなるのか。心配になりますよね。しかし、実はこれがそれなりに面白いのです。
この『異世界かるてっと』は、各キャラクターの特徴を生かしたギャグを中心に作られたアニメになっています。
なので、不思議と話が成立しているのです。まさに、キャラクター同士が引き起こす化学反応と言えますね。この作品の面白さは、そんな本来絶対に起こりえないタブーの組み合せにあるのではないでしょうか。
例えば、アンデッドである『オーバーロード』の主人公アインズと女神でありアンデッドなどを赦さない『このすば』のヒロインアクアが同じ教室で授業を受けています。しかも、アクアはアインズを浄化しようともします。最強のアンデッドであるアインズと女神アクアどっちが強いのか……。
さらに、元社会人であるアインズと『幼女戦記』の主人公ターニャは己の身に起こった理不尽について語り合うことになります。作中では両者共に苦労人ですからね……。
また、『リゼロ』の主人公スバルは、自身の世界でとんでもない状況に陥りすぎて、この世界では一番冷静なキャラクターになっています。しかも、ニート仲間である『このすば』の主人公カズマと意気投合。
このように、それぞれ別作品のキャラクターたちが絡み合っていきます。
・最強のアンデッド×最強の女神
・誰にも語れない苦労を語れる相手
・出会うことのないニート同士の出会い
などなど、これらは作中ではありえないタブーですよね。
『異世界かるてっと』自体に全くストーリーはありませんが、それぞれの作品を知っているとキャラクターの持ち味を活かしたギャグがとても癖になり、なぜか視聴を続けてしまいます。
この作品に出演しているアニメの内で好きなモノがある人は、全部の作品を知らなくても楽しめるでしょう。また『異世界かるてっと』を観ることによって、今まで観てこなかった作品の面白さに気づくこともあるかもしれません。
続報に期待! これからも徐々に作品が追加されるかも・・・
今回2期を放送するにあたって、『盾の勇者の成り上がり』がゲスト参戦しています。『異世界かるてっと2』の大筋はほとんど完成しているでしょうから、2期で新しい作品が増える可能性は低いです。しかし、もしも3期の製作などがあれば、登場作品も今より増える可能性がありますよね。
そこで、もし追加されるとしたら、どんな作品が追加されるのか考えていきたいと思います。
追加される作品を考えるにあたって、既に登場している作品の共通点から『異世界かるてっと』へ追加される条件は……。
・異世界アニメ
・一度放送済みのアニメ
・原作がKADOKAWA出版
以上3つの要素になるのではないでしょうか。そこで、これらの条件に当てはまる作品を探してみると以下のアニメなどが見付かりました。
・『慎重勇者〜この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる〜』
・『賢者の孫』
・『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』
・『ノーゲーム・ノーライフ』
可能性の話ですが、この条件に当てはまっているアニメたちが、本当に『異世界かるてっと』に登場することがあるかもしれませんね。
『慎重勇者』なら、怪しすぎる『オーバーロード』キャラクターたちに、異常な慎重さをみせる聖哉やアクアとキャラ被りをしてしまうリスタ……。
『賢者の孫』の場合、常識外の大事件を巻き起こし、「またオレ何かやっちゃいました?」と言うシンや、シンとシシリーの関係に嫉妬するカズマ……。
『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』なら、異世界に召喚される前は社会人でブラック企業に勤めていたサトゥーなどは、同じく元社会人であるアインズやターニャと現実世界の苦労話に花を咲かせるのではないでしょうか。
『ノーゲーム・ノーライフ』の場合、完璧な引きこもりである空と白は学校にトラウマがありそうですし、あの世界に新たな事件を起こしてくれそうです。また、カズマとはニート仲間として意気投合しそうですね。
これらは全て想像ですが、意外にも面白そうに感じます。もしかすれば、こんな『異世界かるてっと』を観ることができる日がくるかもしれません。
このように、『異世界かるてっと』はまだまだ可能性を秘めています。今後も期待していきたいですね。
(Edit&Text/天乃ひる)
©異世界かるてっと2/KADOKAWA