空条承太郎から娘の徐倫へ送られた石の矢入りペンダントは、第5部の主人公、ジョルノ・ジョバァーナがスタンドを覚醒させるときに使った特別な矢「レクイエムの矢」だったという説があります。
もしそうだったとしたら『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』(以下、第6部)で、徐倫もスタンドもレクイエム化したハズ。しかしながら、作中、徐倫のスタンドは覚醒することはありませんでした。それはなぜだったのでしょうか?
◆「石の矢」には2種類ある
実はこの「石の矢」は大きく分けて2種類あります。出自は不明とされていましたが、第5部のラスボス、ディアボロによって発掘されたものだとTVアニメ第5部第33話の回想シーンで明かされました。
発掘された矢は全部で6本。そのうち5本は全体的に緑がかった同じデザイン、形もシンプルです。ここではこちらを通常の「石の矢」とします。
そして残りの1本は、金色の昆虫型パーツがついている一風変わったデザイン。ジョルノのスタンドをレクイエム化させた特別なものです。この矢は作中にてスタンドのレクイエム化を発見したポルナレフにより「レクイエムの矢」と名付けられています。
このレクイエムの矢についている昆虫型パーツが重要な考察要素となります。
◆第6部のペンダントはレクイエムの矢で作られたもの?
承太郎が娘の徐倫に送った石の矢入りペンダント。中に入っていた矢のカケラ自体は、デザインから見て通常の「石の矢」です。しかしペンダント本体に注目してみると、明らかにレクイエムの矢の昆虫型パーツと思しき物がついていました。
さらに、徐倫は石の矢のカケラでケガをしたのではありません。ペンダントを開ける前、つまりペンダント本体で指をケガし、スタンド能力に目覚めているのです。石の矢と同じ効果があり、昆虫型パーツがついたデザインであるということは、レクイエムの矢を加工したペンダントだと考えられます。
おそらく第5部終了から第6部までの間に、ジョルノは承太郎とコンタクトを取る機会があったのでしょう。ジョルノ側には第3部で承太郎と旅をした、ポルナレフがついています。彼らの協力者である「スピードワゴン財団」とも協力し、石の矢やスタンドのレクイエム化について調べていた承太郎。娘の危機を知った彼が徐倫の助けになればと、レクイエムの矢を加工し、ペンダントにして贈ったと考えられます。