◆撮影の資金が足りない!監督たちが取った行動は?

 よくぞこの製作スタイルで長編アニメーション映画を製作した、と思うほどの力作となっている『オオカミの家』ですが、実際にこの映画はいったいどうやって製作したのでしょうか。

 監督を務めたのは、この映画が初めての長編監督作品となったクリスバル・レオン監督とホアキン・コシーニャ監督という二人組です。

 2019年には今回の公開に先駆けて、新千歳空港国際アニメーション映画祭にて長編コンペティションにノミネートされ、その際に監督が来日し、本作の製作過程をプレゼンテーションしていました。

 実績もまだ多いわけではなかったこともあり、資金繰りにも苦労したそうで、撮影のブースを美術館の中などに設置することで、撮影工程を展示として見せたり、実際に撮影で利用したパペットを販売することで、本作の製作資金に充てていたことが語られています。

 撮影に時間がかかる作品であり、屋外撮影がないという特徴を逆手にとって、撮影場所をブース化させてしまうのも見事な工夫と言えます。

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