2020年は『2分の1の魔法』、そして『ソウルフル・ワールド』と次々に新たな物語を生み出してきたディズニー・PIXAR。2021年に早くも新たな長編映画を公開することが発表されました。その名も『あの夏のルカ』。
今回はいち早く、この新作映画がどんな作品なのかを紹介するのですが、実は本作の監督が結構な日本アニメフリークだったりするのです！
◆2021年6月18日『あの夏のルカ』公開！
🌊『#あの夏のルカ』ポスター解禁🌊
少年ルカには、“秘密”があった─
⚠️シー・モンスターの掟
✔海の世界を離れてはならない。
✔人間に見られてはならない。
✔水に濡れてはならない。それでもルカは人間の世界を旅してみたい‼️
彼の「禁断の憧れ」が、
＜ひと夏の奇跡＞を巻き起こす🌟 pic.twitter.com/kf0glzsW6s— ディズニー・スタジオ（アニメーション）公式 (@DisneyStudioJ_A) March 1, 2021
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ディズニー・PIXARの最新作『あの夏のルカ』が2021年6月18日（金）に日米同時公開されることが発表されました。
公開されたポスターは一見、少年が水に浮かんでいるポスターに思えるのですが、海面から下が明らかに人ならざる者を思わせる姿になっている面白いビジュアル担っています。
発表とともに公開されたトレーラーはこちら。
主人公のルカは、水中に入ると半魚人のような姿になってしまうことが、映像からも分かります。公式的には半魚人ではなく“シー・モンスター”という存在なのだそう。街では、退治される対象となっているようですが、どんな物語にになっていくのかが楽しみです。
◆監督は長編初挑戦！エンリコ・カサローザ監督！
そんな『あの夏のルカ』の監督を務める人物にも、注目して欲しいところ。
直近の長編作である『2分の1の魔法』は、『モンスターズ・ユニバーシティ』のダン・スキャンロン監督、『ソウルフル・ワールド』は、『インサイド・ヘッド』のピート・ドクター監督......と、すでに別の作品を手がけてきた監督の作品が続いてきていました。
その中『あの夏のルカ』では、今回が長編作初監督という方が抜擢されています。
それがエンリコ・カサローザ監督。
『メリダとおそろしの森』の上映時に同時上映された短編『月と少年』の監督を務めた方です。
エンリコ・カサローザ監督は、2002年からPIXARスタジオに入社したPIXAR歴も非常に長い人物。『カーズ』や『レミーのおいしいレストラン』などの頃からストーリーアーティストとして活躍していました。
驚いたことに、そんなエンリコ監督がアニメの世界にのめり込むきっかけとなったのが日本のアニメで、幼い頃は『ルパン三世』や『未来少年コナン』などに親しんでいたそう。
特に宮崎駿監督の影響を強く受けているようで、『月の少年』の制作の際には、本来チームで制作するPIXARの中に居ながらも、一人で全ての絵コンテを手がけていたり、その絵コンテを水彩画を使って描いたりと、制作姿勢までも宮崎駿監督リスペクトで取り組んでいたほどの人物です。
◆『紅の豚』オマージュもあり得る？
エンリコ監督の宮崎駿監督好きの片鱗が見られるのが、エンリコ監督がかつて描いたベニスの旅行記。水彩で描かれたマンガチックなそのアートワークにはジブリイズムのようなものがどこか感じられます。
▼ベニスの旅行記
今思うと、すでにこの頃から、『あの夏のルカ』の構想をしていたのかも.....と思うと、より感慨深いです。
『あの夏のルカ』へのつながりで言えば、実は2020年にPIXARの著作権登録申請の情報から、主人公の名前がルカ・ポルトロッソになるのではないか？ と言う報道がされたことがありました。
宮崎駿監督好きのエンリコ監督だけに、『紅の豚』の主人公のポルコ・ロッソにあやかった名前にするオマージュは全然あり得る話だったのですが、結局、主人公の名前はルカ・パグロという名前になることが発表され、それとなく似ている名前止まりではありました。
しかし、『あの夏のルカ』の舞台はイタリア北部。『紅の豚』と同様の地域を描いた作品ということで、『紅の豚』オマージュもとい宮崎駿オマージュ演出がさりげなく登場する可能性は全然有り得る話でしょう。
Happy birthday Fio. You’re awesome in so many ways … one of the many: “that mogully black diamond run was fun” 😊 ❤️ #prouddad pic.twitter.com/WWi86rsDlD
— Enrico Casarosa (@sketchcrawl) March 8, 2021
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ちなみにエンリコ監督の娘さんの名前は、『紅の豚』のヒロインと同じ名前のフィオ。
ここまで『紅の豚』が好きなら、絶対何かやってくれることを期待しちゃっていいでしょう。
〈文/ネジムラ89〉
≪ネジムラ89≫
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』（https://note.com/nejimura89/m/mcae3f6e654bd）を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi
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ディズニー&ピクサー最新作『あの夏のルカ』｜映画｜ディズニー公式
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アニメ映画ライター。『FILMAGA』、『めるも』、『リアルサウンド映画部』、『映画ひとっとび』、『ムービーナーズ』など現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。映画『ミューン 月の守護者の伝説』や映画『ユニコーン・ウォーズ』のパンフレットにライナーノーツを寄稿するなどその活動は多岐にわたる。noteでは『アニメ映画ラブレターマガジン』を配信中。
