◆木ノ葉の里へ情報を伝えることに成功したけど──自来也

 自来也は、暁について独自の調査を進めていたとき、暁のリーダー・ペインの攻撃を受け、命を落としました。

 暁の本部が雨隠れの里にあるという情報を掴んだ自来也は、綱手の静止を振り切り単独での潜入作戦を決行しました。

 そこで対峙した暁のリーダー・ペインが輪廻眼を持っていたことから、彼がかつて忍としての手ほどきを行った青年・長門であると察します。

 口寄せの術や仙術を駆使して戦い、ペインに手傷を負わせたうえで木ノ葉の里へ情報を伝えることに成功しますが、自身はペインの追撃によって命を奪われ、深い海の底へと沈んでいきました。

 喉や臓器を潰されたため、最期の瞬間には声を出すこともできなくなっていましたが、里の者たちやナルトへすべてを託して満足気な表情を浮かべるシーンは、多くのファンの心に焼き付いたのではないでしょうか。

 ナルトにとって、自来也はかけがえのない存在であり、彼の死を知ったナルトは深く落ち込み、しばらく立ち直ることができませんでした。

 中忍試験本選前の修業期間と、木ノ葉崩し後の共に旅をした2年間の中で得たものが、それだけ大きかったのでしょう。

 また、自来也が遺した暗号が「ナルトであれば読み解ける」と想定したものだったことから、自来也もナルトを心から信頼していたのだと分かります。

 血の繋がりなどなくても、決して揺らぐことのない強固な絆が、2人の間には確かにあったようです。

〈文/粂原もみじ 編集/乙矢礼司〉

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