♪闇に隠れて 生きる
俺たちゃ妖怪人間なのさ♪
「早く人間になりたい!!」
で有名なアニメ『妖怪人間ベム』が、舞台設定もキャラクターも一新して夏アニメ『BEM』となって帰ってきました!
こんなにもスタイリッシュな妖怪人間、誰が想像していたでしょうか。ベラなんて可愛すぎて全くの別人ですね。
あらすじは、人間になりたいベム、ベラ、ベロが人間に災いする悪い妖怪を倒していくというダークファンタジーとなっています。今回のアニメでは、女性刑事との絡みも気になるところですね。
『妖怪人間ベム』が初めて放送されたのは1968年まで遡り、その後2006年に再びアニメ化され、2011年には亀梨和也が主演でテレビドラマにもなりましたよね。
アニメ好きでなくても、『妖怪人間ベム』というタイトルを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。それほどこの作品は、人々から愛されて続けているということです。
そこで今回は、妖怪人間が愛され続ける理由について考察していきたいと思います。
優しい妖怪たちの切ないストーリー
ベム、ベラ、ベロの妖怪3匹は、人間になるために悪い妖怪を倒して人助けをするのですが、報われません。『BEM』でも3匹は悪い妖怪と戦っています。
正義の心と強大なパワーを持ちながらも、その異形がゆえに人間たちに恐れられてしまうというのは、切ないですよね。
しかし3匹は、それでも“弱き人々を助け悪を倒すことで、いつか人間になれる”と信じて戦っているのです。これは、「正義とは何か?」という奥深いテーマも隠れているのかもしれません。
闇の中だからこそ見いだされる新たな希望
本来の妖怪3匹は醜悪な存在のような醜い姿をしていますが、その実、弱き人々を助けることを求めてやまない正しく美しい心を持っています。単なる醜悪な存在としてだけ描かれているわけでもなければ、単なる善のみの存在としてだけ描かれているわけでもありません。
人間の世界も同じで、単なる善良さなどといった美しいものからだけ成り立っているわけではなく、醜悪な闇の部分も合わせ持っています。
妖怪3匹は、私たち人間と同じなのです。
なので妖怪人間が“闇と光”、“醜さと美しさ”の両方の側面を同時に認めた上で、自らが抱える闇や醜さのうちにさらに新たな光と希望を見出していくストーリーは、私たち人間を魅了するのかもしれませんね。
――妖怪人間が愛され続ける理由を考察してみましたが、いかがでしたか? 子供のころは怖いもの見たさで観ていたアニメですが、大人になった今観ると、なかなか奥深い作品なのだと気付かされました。
今季の『BEM』は舞台設定もキャラクターも初代作品とは大きく異なるものになっているので、今後のストーリー展開はどうなっていくのか、ラストはどうなるのか、ワクワクドキドキしながら観ていこう思います!
(Edit&Text/魔法使い鳥々エリー)
◆CHECK!!
(C)ADK EM/BEM製作委員会