◆さらっと健闘!一番隊隊長は伊達じゃない!
一方で実はこの回で健闘したのはヒョウじいだけではありません。
しれっと恐ろしい活躍をしているのが、元白ひげ海賊団の一番隊隊長のマルコです。
百獣海賊団のNo.2、No.3であるキングとクイーンを相手に単身で立ち向かうのですが、疲れこそ感じているものの、どちらかといえばマルコが押しているのだからすごいです。
クイーンには衝撃波を放つ“鳳凰印(ほうおういん)”。
そしてキングの一太刀を受け流した上で放つ“青炎雁(ブルーバード)”。
さらには、追い討ちを狙ったクイーンにカウンターで放つ“鶴爪(オングル)”。
四皇のトップ幹部クラスの戦いだからこそと言わんばかりの、マルコの必殺技の大盤振る舞いの回にもなっています。ヒョウじいが桜色なら、マルコはシアンの炎をまとった攻撃。前半と後半で異なる色合いの必殺技がぶつかり合う回になっているのも、もしかしたら狙った対比となっているのかもしれません。
不穏なのは、前回キャロットとの戦いを制したペロスペローが、ライブフロアに到着してしまったこと。すでに疲労を感じているマルコに対して、3対1の展開を予感させる不穏さを残して、場面を転換していくところが憎いです。
◆この続きはもう少しオアズケ?
チョッパーの抗体はどうなるのか、はたまたヒョウ五郎やマルコはどうなってしまうのか。各キャラクターの今後が気になるところで今回は「TO BE CONTINUED」。
早く続きが観たくなるところですが、次回は総集編の放送となることが明らかになりました。ヤマトとモモの助が光月おでんの活躍を振り返る『大徹底解剖!光月おでん伝説!』が放送されるということで、今後の展開を踏まえ、改めて960話以降で展開されたワノ国での過去の出来事を一気に追うことができそうです。
続きが見られないのは寂しいですが、今後もおでんの逸話は何度も言及されるので、今ここで振り返っておくのがありなのも確かです。もうしばらくヒョウ五郎の首に刀を振り下ろすのには、「待った」をかけてもらいましょう。
〈文/ネジムラ89〉
《ネジムラ89》
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi
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