<この記事にはTVアニメ『ワンピース』と原作マンガ『ONE PIECE』のネタバレが含まれます。ご注意ください>

 TVアニメ『ONE PIECE(ワンピース)』第1024話『おでん現る!揺れる赤鞘の心!』は、おでんのまさかの再登場がどう戦況を揺るがすのかが描かれました。

 そんな最新話の動向を追っていきます。

◆謎が深まるモモの助の悪魔の実の謎

 物語の前半では、ヤマトやモモの助たちが登場。改めてモモの助の境遇を振り返るようなパートとなっていました。

 モモの助がかつてパンクハザードで、シーザーが保管していた悪魔の実を口にしたこと。ヤマトは心が乱れることをきっかけに、龍に変身する体質を持っていたこと。さらには自身の不甲斐なさを感じているモモの助の心情が描かれることになります。

 それに重ねるようにCP0の面々が、モモの助が口にしたであろう悪魔の実について語るシーンが描かれます。カイドウの血統因子を用いてベガパンクが人工の悪魔の実を生み出したことを語ることからも、タイミング的にその実をモモの助が食べたことを予感させる描かれ方をしています。モモの助が自在に龍に変身できないことの理由が、“失敗作”とされる悪魔の実だからなのかは気になるところです。

 実はこのベガパンクの存在は、今回の放送時点でも先行して物語が描かれている原作でその詳細が明らかにはなっていません。血統因子の研究をしていたことやなぜ失敗作と称されているのかなど、今後の物語に関わってくることになりそうなポイントだったりするので頭の片隅に置いておきたい設定となっています。

 とはいえ、実はここで描かれるモモの助が悪魔の実を食べるシーンは第611話「小さなドラゴン!モモの助現る」で描かれたシーン。もう9年近くも前にもなりますし、いずれこれらの設定が再びクローズアップされるタイミングでもまた親切に回想で振り返ってくれ流れ。

 それにしてもCP0の打つ碁石の光沢がいやにリッチなのも驚き。今回のエピソードでは全体的に回想シーンが多い分、妙なディテールの凝り方をしています。

◆ドラマティックなおでんの見せ方の妙!

 一転して後半は、気になるおでんと相対する赤鞘の面々のパートへ。おでんが、光月トキのトキトキの実の能力によって、未来へとやってきたと打ち明け、感動の対面をすることになります。かつての回想を交えながら再会を喜ぶ面々ですが、アシュラ童子、そして雷ぞうが不信感を口にし、アシュラの一刀でその正体がカン十郎が生み出した偽物であることが明らかになります。

 おでんの再登場に戸惑う人も多かったと思いますが、やはりおでんは20年前に亡くなっていたことは覆らない事実だったようです。

 実はこの偽者のおでんとの一連のパートは、原作ではわずか6ページほどで描かれていた内容だったりします。

 原作ではアシュラ童子は早々におでんが偽物であることを口にするのですが、今回のアニメーション化に伴いよりそこに到るまでの過程がよりドラマティックに描かれています。

 例えば錦えもん達が喜んでいる最中はいつも通りのおでんなのですが、疑いの目がかかると共におでんの顔が影に隠れるといった見せ方はオリジナルの演出となっています。

 思えば錦えもんたちのようなタイムスリップ組に対して、アシュラ童子は20年じっくりとそのおでんの不在を味わい、ワノ国で苦しみ続けてきた側の人間。おでんがもう居ないことを身にしみて感じているからこそ、今回一番に偽物であることがわかったのかもしれないと、余計にアシュラ童子の言葉の重みを感じます。

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