◆「ゾロの行動」にブチ切れ!ついにキングの人獣型の姿が明らかに!
一方のゾロとキングの戦いもエスカレートしていきます。キングの隙を突いたゾロは、キングのマスクの装飾であるトゲを切り落とすことに成功します。
無数にあるわずか一本のトゲなのですが、その一本が切り落とされたことにキングは静かに態度を豹変。これまで人型と獣型の二つの姿しか見せていなかったキングが、ここで初めてリュウリュウの実モデル・プテラノドンの人獣型の姿をお披露目します。どうやらキングのマスクに手を出すのはご法度だったようで、ゾロはタブーを犯してしまいました。
人獣型のキングは両腕だけが巨大なプテラノドンの翼に変形。キングはその鋭い翼を器用に動かして無数の斬撃を繰り出します。
その勢いはあまりにも無差別すぎて、クイーンのお尻をも斬りつけてしまうほどです。ここでクイーンの致命傷にならないのがまた大看板の恐ろしいところ。建物をも器用に斬ってしまう斬撃をクイーンはその身で受けながら、ピンピンした様子でキングを叱る頑丈さを見せつける姿はコミカルながら恐ろしいシーンでした。
ゾロはそんなキングの攻撃をおさえきれずダンスフロアの場外へ吹き飛ばされます。ちょうどフランキーがそこに居たことから受け止めてもらうのですが、ここで2対1にはならないのがワンピース流の戦いの流儀。ゾロはフランキーの手助けを断り、追い討ちをかけてくるキングの「丹弓皇(タンキュウドン)」を、「極虎(ウルトラ)狩り」で迎え撃ちます。ここで城内の障子越しにプテラノドンとトラのシルエットが浮かび上がるのが粋な演出となっており、ワンピース版の“龍虎図”ともいえる再現となっていました。
ただしその勢いをもってしてもゾロはキングを受け止めきれず、鬼ヶ島の場外に吹き飛ばされます。危うく落下しかけたところで、二刀流の技「空狸槍(クリアランス)」を使って緊急回避。ゾロはかろうじて、鬼ヶ島の陸地へ戻ってきます。剣技でのトドメじゃなかったことに「許さん」と怒りを訴えるゾロですが、対するキングも「貴様もな」とにらみ返します。
そのキングのマスクの上部は先ほどよりもさらにダメージを受けており、わずかに肌と髪の毛が露わとなっていました。さらにキングへのタブーを重ねていくゾロの戦いは、場外でさらにヒートアップしていきそうです。
大看板との戦いが盛り上がる中、次回の第1053話「サンジの異変 両翼黄色信号!」では不可解な様子が描かれたサンジとクイーンの戦いが引き続き描かれるようです。
“サンジに眠る禁忌の扉が開かれる”という煽りがやたら不穏ですが、その扉は吉報が待っているのか凶報が待っているのか……、サンジの無事を祈りたいです。
〈文/ネジムラ89〉
《ネジムラ89》
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi
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