◆ギア4を解かない覚悟!ルフィの変身した形態が大活躍!
前回、ついにギア4を発動したルフィ。スネイクマンの姿になり連続攻撃を叩き込むことで、カイドウを追い詰めます。
さすがギア4といったところか、この攻撃にはカイドウもしばらくは打たれるばかりで、ゴムではあり得ないと考えるその攻撃を分析します。このままカイドウを押し切れればよかったのですが、カイドウは再び酒乱八卦を発動。甘え上戸でその余裕ぶりを見せたかと思えば、早くもルフィの攻撃を模倣する盗人上戸を発動したかと思えば、その長い体躯を持ちながらもルフィの攻撃を回避。
そのままルフィを口の中に閉じ込めてしまうのでした。そして、カイドウの攻撃はここで終わりません。口に含んだルフィを放したかと思えば、その目前で大技「熱息(ホロブレス)」を発動。鬼ヶ島を貫通するほどの攻撃を間近に受け、ルフィは鬼ヶ島の底部まで叩き落とされます。
かなりの大ダメージが予想されるのですが、制限時間の限られたギア4を発動している以上、ルフィには時間の猶予がありません。疲労感を感じさせる息切れをしつつも、今度はバウンドマンの形態になり早くもカイドウのところへ戻っていきます。カイドウを倒すとなるともはや、チャンスはこのギア4のみといったところ。ルフィがこのカードを切った時点で決着の時が近いことが表れています。
◆盛り上がりの最高潮に問題発生!まさかの乱入者!
ここで改めてルフィはカイドウを倒さなければいけない理由を口にします。ワノ国の人たちがまともな生活もできない状態になっている今、カイドウを倒さないとワノ国は変わりません。
お玉に約束したように毎日腹いっぱいご飯が食える国にすること。そのためにもルフィは腕をより一層巨大化させます。それに対し、敗北に慣れてしまったというワノ国の姿をカイドウは謳いルフィを挑発します。それに対してもルフィは侍は強いと言い返します。
真っ向から対峙する二人の主張と同じく、二人の大技は激突。ルフィの「覇猿王銃(オーバーコングガン)」がカイドウに炸裂したかと思えば、カイドウの殺戮上戸で放たれる「咆雷八卦(ほうらいはっけ)」がルフィにも命中。まさに互角とも言える技の打ち合いはまさに二人の戦いがクライマックスを迎えていることを表しています。
しかし、派手で迫力のあるエフェクトがかかった二人がふたたび大技を放とうという、まさにこの戦いの決着を予感させた瞬間、事件が起こります。
冒頭でルフィを消すように命令を受けていたゲルニカが出現。ルフィの腕にまとわりつき、鉄塊を発動させたことで動けなくなったルフィに対し、カイドウの攻撃がクリーンヒット。しかし、一方のカイドウも思わぬCP-0の出現に対し、戸惑いもしくは悲痛な表情を見せるのに加えて、かつておでんとの戦いでも真剣勝負のまま終えられなかった記憶がよみがえります。
決闘の邪魔をすることがタブーとして描かれてきたワンピースにおいて、大一番のまさに一番の盛り上がりのシーンで世界政府が横槍を入れるという衝撃的な展開を迎えてしまいました。
こうして迎えたルフィとカイドウの戦いのまさかの着地は、さらに次回のサブタイトルでも信じたくない現実を突きつけます。
次回の第1070話のサブタイトルは「ルフィ敗北!?残された者の覚悟」です。“敗北”や“残された者”という不穏なワードが踊る事態となっています。次回はルフィが負けた後の様子が描かれるようで、やはりルフィサイドを応援していた私たち視聴者も覚悟を持って臨まないといけないエピソードになりそうです。
〈文/ネジムラ89〉
《ネジムラ89》
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi
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