『ONE PIECE』で数々の嘘をつくウソップですが、彼ののついた「嘘」は現実になるのではないかという噂があります。

 「嘘」の中には、既に現実になったモノも多く、たとえば彼の住む村へキャプテン・クロの海賊団が攻めてきたり、巨人族のドリーとブロギーの会話の中で、巨大な金魚の話が登場したりしています。

 ほかには、どんな「嘘」が本当のことになっていて、今後、どんな「嘘」が現実になる可能性があるのでしょうか?

◆ウソップが嘘をつく理由は?

 ウソップは、ルフィ率いる麦わらの一味の狙撃手です。

 ウソップの両親については、父親はシャンクス率いる赤髪海賊団の一員・ヤソップ、母親はバンキーナといい病で亡くなったことが明らかになっています。

 そんなウソップは日常的に「嘘」をつくことで有名です。

 名前からも簡単に想像ができますが、彼は作中で小さなことから大きなことまでさまざまな「嘘」をついています。

 それではウソップの「嘘」のはじまりはいったい何なのでしょうか?

 ウソップの「嘘」は優しさからはじまったものです。

 病床の母親をはげますために「父親の乗る海賊船が村へやってきた」という「嘘」が作中でウソップがついた「嘘」の最初です。

 その後も、両親を亡くしたことで落ち込んでいた幼馴染であるカヤを少しでも元気づけようと、少し大げさとも受け取れる作り話を聞かせるなどウソップの「嘘」には根底に優しさがあります。

 カヤに関してはウソップ自身も父親は航海へ出ていて、母親は病死という孤独に近い状況の中で親近感を覚えたのかもしれません。

 楽しそうにウソップの話を聞くカヤを見て、ウソップ自身も励まされる部分があったのでしょう。

 「嘘」は一般的に肯定できるものではありませんが、ウソップの「嘘」は優しい気持ちがはじまりの「嘘」だといえるでしょう。

 しかし故郷を離れ、カヤと話すことがなくなってからもウソップの「嘘」は加速していますので、もはや癖というよりもウソップの性質だともいえます。

◆現実になった!今までにウソップがついた嘘

  ウソップが「噓」をつく理由が分かったところで、実際についた「嘘」について見てみましょう。

 「嘘」が現実になったタイミングはさまざまですが、振り返ってみると驚くような「嘘」も現実になっていることが分かります。

▼現実になった嘘(1) 「海賊が村へ攻めてきた」

 原作第23話でウソップがついた嘘。

 病床の母親をはげますためについたこの嘘は現実となり、本当にキャプテン・クロ率いるクロネコ海賊団が村へ攻めてきました。

 童話『オオカミ少年』と同じように、普段から嘘の多いウソップの言うことを村のみんなは信じず、いち早く海賊の襲来に気づくも避難させることはできませんでした。

 その後、偶然居合わせたルフィと協力してクロネコ海賊団を撃退し、彼は村を救いました。

▼現実になった嘘(2) 「巨大な金魚のフンを大陸だと思って上陸した」

 原作第24話でウソップがついた嘘。

 村に住む幼馴染のカヤを少しでも元気付けようと、昔の冒険を思い出すように彼女に話していたものです。

 この嘘が現実になったのは原作第129話。

 リトルガーデンで出会った巨人族のドリーとブロギーの会話の中で、巨大な金魚の話がそのまま登場します。

 実際に「何もない島」と名付けられているほどに巨大な金魚のフンの話をする二人の様子にウソップは驚きつつも、嬉しそうにしていました。

▼現実になった嘘(3) 「金魚を切り身にして小人の国へ運んだ」

 「巨大な金魚のフンを大陸だと思って上陸した」という嘘と同じく、原作第24話でウソップが幼馴染であるカヤに話す中でついた嘘です。

 「遭遇した金魚はどうしたのか?」というカヤの問いへ答える形で語ったこの嘘は、「未だに食べきれていない」という終わりで結ばれます。

 この嘘は新世界へ入った麦わらの一味がたどり着いたドレスローザで出会った、トンタッタ族という小人との物語で現実となりました。

 実際に巨大な金魚に見える闘魚を倒したのは小人たちでしたが、ウソップはトンタッタ族へ連行された先のトンタッタ王国で自身のことを誇張して話します。

 そんなウソップの嘘を信じたトンタッタ族は警戒心を解き、その後ウソップと交流を深めました。

 トンタッタ王国では、倒された金魚が王国へ運び込まれる様子も描かれており、実際に数ヵ月かけて食べられています。

 嘘通りとまではいかないですが、限りなく嘘が現実に近づいているのが分かります。

▼現実になった嘘(4) 「屋敷に伝説のモグラが入っていくのを見た」

 原作第24話で、幼馴染みのカヤの屋敷へ忍び込んだウソップは、執事のクラハドールへの言い訳としてこの嘘をつきます。

 当時はすぐにバレてしまう嘘でしかなかった「伝説のモグラ」は、扉絵連載で人の背丈以上の巨大なモグラとして登場して現実となりました。

 『ワンピース』では、各話の扉絵で「短期集中連載」として本編と同じ世界線が描かれ、その内容が実際に本編に登場する場合もあります。

 「伝説のモグラ」とウソップが対面する未来も可能性としてはあると考えられるでしょう。

▼現実になった嘘(5) 「ケルベロスがいた」

 原作第40話で、近所の子供たち(たまねぎ、にんじん、ピーマン)と結成したウソップ海賊団は犬を「ケルベロス」として追い掛けていました。

 誰かを困らせるというよりは、遊びを楽しくするための装飾のような嘘ですが、これも現実といなります。

 スリラーバークへ上陸した麦わらの一味が遭遇した3匹のうち、1匹がキツネという奇妙な形態ではありますが正真正銘の「ケルベロス」が登場しています。

 まぎれもなく、ウソップの嘘が現実になったといえるでしょう。

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▼現実になった嘘(6) 「ドラゴンがいた」

 「ケルベロス」と同じように、ウソップ海賊団時代にウソップがついた嘘が「トカゲ」を「ドラゴン」といい捕獲を試みることでした。

 この嘘が現実となったのは、航海の途中で立ち寄ったパンクハザードで、天才科学者のベガパンクが生成した「ドラゴン」が現れた瞬間でした。

 空想の生物とされている「ドラゴン」が、日を吹いて飛び回る様子はまさに嘘が現実になった瞬間といえます。

 「ドラゴン」については、ウオウオの実 幻獣種 モデル“青龍”のカイドウも実際に目撃できた「ドラゴン」といえるでしょう。

▼現実になった嘘(7) 「後頭部に3000万ベリーの懸賞金」

 ルフィに懸賞金3000万ベリーがかけられた際、アラバスタ王国の王女、ビビへついた嘘。

 手配書の写真に写り込んだウソップ自身の後頭部をさして言ったこの嘘は、後に「そげキング」として指名手配された初の懸賞金3000万ベリーと一致します。

 懸賞金の額はキャラクターの悪行や影響力などによりさまざまなので、ぴったり3千万ベリーを言い当てているウソップの嘘はなるべくして現実になったといえます。

▼現実になった嘘(8) 「今の揺れこそがおれの覇気だ」

 「ドレスローザ」で行われていたドフラミンゴ、トラファルガー・ロー、藤虎の戦いの余波をさしたウソップの嘘。

 トンタッタ族に対して、ウソップ自身の力を誇張して話す中でのこのやり取りものちに現実となりました。

 ドフラミンゴ・ファミリーとの交戦時、幹部のシュガーがルフィとトラファルガー・ローに接近していることを知ったウソップ。

 ホビホビの実の能力者のシュガーからルフィを守ろうと超遠隔から戦うことを決意しますが、その際に発現したのがウソップの覇気だと考えられます。

 離れた位置から正確に敵の位置を把握するのは、並大抵の能力では難しいといえます。

 覇気には、ルフィやシャンクス、ヤマトが使える「覇王色の覇気」やゾロやガープ、ウェルゴが使える「武装色の覇気」のほかにエネルやカタクリなどが使える「見聞色の覇気」がありますが、ウソップの覇気は「見聞色の覇気」と見て間違いないでしょう。

▼現実になった嘘(9) 「おやつを食わねば死んでしまう病」

 ウソップは「●●しなくては死んでしまう」という旨の嘘をつくことが多いです。

 その中で「おやつ」を食べなくては死んでしまう病がのちに現実となります。

 ホールケーキアイランドの女王であり、四皇として長年君臨するビッグ・マム(シャーロット・リンリン)は「食いわずらい」という特定の「おやつ」を食べなくては死ぬまでの間暴れ尽くすという症状を持っていました。

 ビッグマム本人の強さからして、先に死ぬことになるのは本人よりも周囲の人間ですが、嘘のような症状が実在したことは確かです。

 ほかにも、アマゾン・リリーの皇帝にして王下七武海としても名の知れたボア・ハンコックの「恋わずらい」も同じように、嘘のような症状といえるでしょう。

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