漫画『ワンピース1000話到達記念として、アニメ『ワンピース』が2021115日より期間限定で、1〜130話までが毎週金曜日5話ずつ公式YouTubeチャンネルにて無料配信されています。

ワンピース アニメ 無料公開<画像引用元:https://one-piece.com/news/detail/20210110_11949.html より引用掲載 (c)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション>

 アニメ1〜130話は、イーストブルー編からアラバスタ編終了までを描いており『ワンピース』の中でも名シーン、名セリフが多く見られます。

 そんなアラバスタ編の名シーンと言えば、旅立つルフィたちがビビに仲間の印を見せるシーンがあげられます。多くの芸能人が『ワンピース』で感動した名シーンとして語るほどの神回で、作品ファンなら誰もが知っているハズです。

 また、イーストブルー編では、ナミの助けを求める声に「当たり前だ!!」とルフィが叫んだシーンが有名。

 今回の無料配信を機に、そういった神回振り返るのもいいのですが、何度も紹介されすでにご存知という方も多いと思います。

 そこでここでは、そういった超有名シーンではなく、神回でありながら少し語られることの少ない名シーンを紹介していきます。

◆夢は覚め、それぞれの道へ! ウソップの別れと旅立ちが描かれた神回

ワンピース ウソップ 名シーン<画像引用元:https://one-piece.com/log/character/detail/usopp.html より引用掲載 (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション>

 最初に紹介するアニメ第17話は、ウソップ海賊団VSジャンゴ、そしてキャプテン・クロVSルフィの戦いが決着、ウソップ海賊団の解散式、ウソップが仲間になり旅立つところまでが描かれた激動の回です。

 数々の名シーンがあり、幼いながらもカヤのために命がけで足止めしたウソップ海賊団の勇姿や、1人で海に出ようとするウソップを「俺たち、もう仲間だろ?」と船に誘うルフィ。人によっては「シロップ村に海賊が押し寄せてきたことを、なかったことにする」というウソップの話も心に残っているかもしれませんね。

 そんな名シーンばかりの神回ですが、最も注目して欲しい名シーンは、やはり「ウソップ海賊団の解散式」です。

 全ての戦いが終わった後、ウソップはおもむろにウソップ海賊団のメンバーを集めます。タマネギ、ピーマン、ニンジン、集合した彼らにウソップが語ったのは「1人で海に出て海賊になる」ということ。

「理由は、ただ1つ海賊旗が俺を呼んでいるからだ」

 ウソップは尊敬する父ヤソップと同じセリフを口にします。

 それを「いつものウソ」だと信じないウソップ海賊団のメンバーたち。そこからウソップは、長年の思い出を語り始めます。ウソップ海賊団の冒険。楽しかった日々。5年間積み重ねてきた思い出の数々を……。

 そして、ウソップは告げます。

「お前らの野望はなんだ?」

 と。

「酒場を経営することです」

「大工の棟梁になることです」

「小説家になることです」

 それぞれの夢を聞きウソップは……

「それぞれの野望の火を絶やすことなく、己の道を突き進むことをここに誓え。今日限りをもってウソップ海賊団を解散する!!

 と宣言。本当の夢に向かって進んでいきます。

 子供の頃作った偽りの海賊団。それを、それぞれの旅立ちのために解散する。ただの別れではなく、各自が自分の夢に向かって進んでいくことを誓う、胸が熱くなる名シーンです。

◆助けられてばかりじゃない! ルフィの船長らしさが爆発!!

ワンピース イーストブルー 名シーン<画像引用元:https://one-piece.com/log/story/detail/east_blue.html より引用掲載 (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション>

 次に紹介するアニメ第42話では、海の底に沈められていたルフィがついに復活し、アーロンと戦う様子が終始描かれています。

 この回以前のルフィは、海からの復活までゲンさん、ノジコ、サンジに命を繋いでもらい、さらにその時間をゾロに稼いでもらっていました。本当に絶望的な状況で、あのゾロやサンジですらアーロンに敵わず膝をつく有様。「ここでルフィがアーロンを倒さなければ、誰も勝つことできないだろう」と誰もが思っていました。

 海から復活したルフィは、強敵アーロンと熾烈な戦いを繰り広げ、一進一退の攻防に。そんな中アーロンは「海に沈んでも1人で上がってこれないお前に何ができる」と吐き捨てます。

 それに対してルフィは、突然剣を拾い打撃から剣撃にシフト!? しかし、それはゾロのような冴えた剣ではありませんでした。本当にチャンバラのようで簡単に防がれてしまいます。「何がしたかったんだ?」と疑問に陥る一同。ルフィは唐突に「俺は剣術を使えねーんだ!!コノヤロー」とカミングアウト。

 そして、仲間たちの顔を思い返しながら「航海術も持ってないし」「料理もつくれねーし」「うそもつけね」……「俺は助けてもらわねーと生きていけねー自信がある」。できないことを連呼し、己の不甲斐なさを自信満々に宣言するルフィ。

 それを、バカにした様子で「てめぇにいったい何ができる」と問い詰めるアーロンに、ルフィは「お前に勝てる!!」と切り返します。

 そう、それをやってもらいたかったんだ、今まで誰にもできなくて、唯一ルフィにできるかもしれないこと。まさに船長に相応しい宣言です。この一連のセリフがあるからこそ、このエピソードを神回として紹介しました。

 『ワンピース』では、「ドン!!」という効果音を載せる表現がよく使われますが、ルフィの「お前に勝てる!!」ドン!!となっているシーンは本当にカッコいい名シーンです。ルフィの魅力は、自分にできないこと隠そうとしない清々しい姿勢にあるのかもしれませんね。

◆ビビの叫びが国民に届く!! 雨音とビビの声が争いの終焉を告げた!

 最後に紹介するアニメ第126話は、1話通して全体が名シーン。アラバスタ編で溜まりに溜まった思いが開放された神回でした。この1話に泣き所や名シーンは多々ありますが、1番推したいのは、やはりビビの声が国民に届いたシーンです。

 動き出した戦争を止めるため、必死に行動するビビ。仲間たちの協力を得てクロコダイルの爆破計画を阻止したものの、一度燃え上がった戦いの火は止まりません。

 ビビは声の限り「戦いをやめて下さい」と叫び続けます。「戦いをやめて下さい」……仲間たちには届くビビの声も、命がけの戦争をしている国民たちには届きません。……「戦いをやめて下さい」悲壮感の漂うビビの声。

 そんな中、ついにルフィとクロコダイルの戦いに決着がつきます。アルバーナの空に舞うクロコダイルを目撃し、ルフィがクロコダイルを倒したこと、これまでのアラバスタ転覆計画を完全に阻止したことを確信するビビと仲間たち。全ての黒幕が倒れたことで、本当にこの戦争に理由はなくなりました。しかし、それでもまだビビの声は届きません。戦う理由などもうないのに……。

 そこへ、一滴の雨が振ります。ここ何年も降っていなかった雨が。戦争の原因となった雨が……。クロコダイルが倒れたことで、雨を止めていた能力が切れたのです。雨は一滴だけでなく、次々と降り出し、全ての国民が雨に気が付きます。

 ビビがいくら叫んでも止まらなかった、争いの火が雨によって徐々に鎮火。皆、戦う手を止め……。そして、静まったアルバーナの広場に「もう、これ以上戦わないで下さい!!」というビビの叫びが響きます。あれほど、喧騒に包まれていた広場でしたが、ビビの声と雨音だけが染み渡り、ついに国民たちは武器を下ろすのでした。

 この神回の凄いところは、ビビの達成感が視聴者にも伝わってくることです。本当に達成感がエグい。観ていると60話以上ずっと描かれていたビビの思いが溢れてくるようで、感動してしまいます。アラバスタ旅立ちの時、ビビに掲げた仲間の印に匹敵するくらいの神回なのではないでしょうか。

 

 ――『ワンピース』は本当に神回が多いです。特にアラバスタ編までは、話のテンポが早いので、次から次へと神回が登場。観ていて飽きません!

 1〜130話までがテレビ放送されていたのは、今から20年ほど昔です。今回のYouTube公開は、あの時観た名シーンをもう一度振り返るチャンス! また、漫画でしか『ワンピース』に触れたことがない方は、名シーンをアニメで観る絶好のチャンスでもあります。この機会に今回の無料配信を楽しんでみてください。

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〈Edit&Text/天乃ひる〉


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