<この記事にはTVアニメ『ワンピース』と原作マンガ『ONE PIECE』のネタバレが含まれます。ご注意ください>

 TVアニメ『ワンピース』が1000話を迎えたというニュースを聞いて、間もないのですが、またしても『ワンピース』に大きな節目が訪れました。

 原作漫画における記念すべき1000話目「麦わらのルフィ」のTVアニメ化です。

 アニメ版でのタイトルはその名も『麦わらのルフィ 海賊王になる男』。原作漫画における重要なエピソードの一つということで、アニメーション化も見事な演出に溢れた内容となっていました。

 TVアニメ1015話『麦わらのルフィ 海賊王になる男』をレビューしていきます。

◆サボやゴール・D・ロジャーまでもが登場!?アニメーションオリジナル展開!

 1015話の前半は、光月おでんの航海日誌をモモの助に渡すヤマト、そして、ヤマトの口からエースとの思い出を語るシーンが描かれます。

 おでんが日誌に記述していた、未来にいずれやってくる次の時代を担う強力な海賊の存在。その筆頭をかつてはエースだと思っていたこと、そして実はそのエースの口からルフィの存在が語られていたこと、そして、ルフィこそカイドウを討つ存在と確信していることを語ります。

 驚かされるのが、ここで原作漫画にはないアニメオリジナルのシーンが挟まれているところ

 薄い青と緑を基調とした幼いサボと幼いエースが夢を語るシーンと、薄い赤と黄を基調とした若かりし光月おでんと白ひげがゴール・D・ロジャーが夢を語るシーンをヤマトが目の当たりにします。そしてついに幼いルフィが現れて語る言葉がゴール・D・ロジャーの言葉と重なった瞬間に、鳥たちが舞い上がりヤマトにビビットな鮮やかな色彩が戻ります。原作では、ルフィとゴール・D・ロジャーが同じ言葉を発したことが語られるのみだったシーンを、今回のアニメ化ではサボやゴール・D・ロジャーといった豪華なキャラクターを登場させつつ大胆なアレンジを加えています。

 原作でも未だ明かされていないルフィとロジャーのその“言葉”を隠しつつ、ヤマトの受けた衝撃をドラマティックにビジュアルで表現しているところが見事です。漫画にはなかった色という要素を活かしたこの演出は、まさにアニメだから出来た妙技と言えます。

 しかし驚くべきはここだけではありませんでした。

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