◆果たして新作アニメ 『PLUTO』はどうなのか?
実際、今回のアニメーションシリーズ『PLUTO』はどうだったのでしょうか。結論からいえば、原作を知っている人も知らない人もしっかり見応えのある作品に仕上がっていました。
一番元となる原作である「地上最大のロボット」も実は『鉄腕アトム』のアニメ化に合わせて、これまでもなんどもアニメ化を果たしています。
1965年、1980年、2003年となんども映像化を果たしてきたエピソードということで、久しぶりのアニメ化ということでも今回の企画の意味は大きいでしょう。
しかし、何よりも浦沢直樹先生原作の『PLUTO』が原作となっている今回の映像化はこれまでの体験とはまったく違うものといっていいです。
キャラクターのデザインもストーリーも浦沢直樹先生の漫画を忠実に寄せながら、物語を飲み込みやすいよう流れを再構成してくれています。
大人向けでドラマチックかつ重厚。秋アニメのシーズンスタートから少しずれてしまっているので、見逃しがちになりそうなのが惜しい良作です。
今一度、原作。さらにその原作の存在も意識しながら今回の『PLUTO』を楽しんでみてはいかがでしょうか。
〈文/ネジムラ89〉
《ネジムラ89》
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi
※サムネイル画像:YouTubeチャンネル『Netflix Japan』より
アニメ『PLUTO』公式サイト
Ⓒ浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション
Ⓒ浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション/「PLUTO」製作委員会