久しぶりに映画館にプリキュアが帰ってきた──!
9月23日より『映画 デリシャスパーティ♡プリキュア 夢みる♡お子さまランチ!』が公開をスタートしました。本作は2022年からスタートしたシリーズ19作目に当たる『デリシャスパーティ♡プリキュア』初の劇場版です。興行成績は上々の様で、二度目の週末の興行で早くも興行収入は5億円を突破しており、やっと新型コロナウイルス感染症の流行以前の水準に客足が戻ってきた様です。
今作では、子どもしか入ることのできないお子さまランチのテーマパーク「ドリーミア」へ、キュアプレシャスこと和実ゆい達が訪れるものの、大人たちが排除され思わぬ扱いを受けていることを知っていくという内容となっています。
お子さまランチというテーマを活かして“反”大人を描きつつ、キュアプレシャスの様なヒーローに憧れるコメコメの成長劇にもなっているという従来のプリキュア映画とは一味違う切り口の作品となっています。
そんな今年のプリキュア映画なのですが、毎年必ずプリキュア映画に足を運んでいる身としては、今年はストーリーとは別の部分でも、例年以上に従来から変化しようとしている、と感じる作品となっていました。具体的にどんな点に変化を感じられたのか紹介します。
◆年2回の興行から年1回の興行へ?
冒頭で“久しぶり”という表現を使わせてもらったのには理由があります。
プリキュア映画といえば、これまで春と秋の2回上映だったのですが、今年は春のプリキュア映画の上映がなかったので、昨年10月に上映された『映画 トロピカル〜ジュ!プリキュア雪のプリンセスと奇跡の指輪!』以来となる約11ヶ月ぶりの映画となりました。
そもそもプリキュア映画は近年、新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けてきたシリーズでした。
2020年春公開予定だった『映画 プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』は、二度の公開延期の末に同年10月に公開となりました。そのせいで、本来同時期に放送されているプリキュアシリーズの名前を冠した映画は秋に公開されるのが定番だったのですが、同年の『ヒーリングっど♥プリキュア』のタイトルを冠した『映画 ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』はすでに次シリーズの『トロピカル~ジュ!プリキュア』が放送を開始している2021年の春のタイミングでの公開となりました。
肝心の『トロピカル~ジュ!プリキュア』も短編での出演はありましたが、本格的に長編作での映画は2021年秋の『映画 トロピカル~ジュ!プリキュア雪のプリンセスと奇跡の指輪!』を待つことになりました。
一応2021年こそ年2回の上映はあったのですが、すでに従来のペースから足並みを外れていた様子があったのですが、2022年はついに春のプリキュア映画自体をスキップ。久しぶりに約一年越しの映画の公開ペースに戻ってきたわけです。
プリキュア映画が年二回体制となったのは2009年の『映画 プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!』からだったので、新型コロナウイルス感染症の流行というイレギュラー年の2020年を除くと、10年以上ぶりの年一本体制なのです。