◆ダンスはオアズケ?今年のプリキュア映画はダンスパートがない?
そして今年のプリキュア映画でもっとも驚いたのが、ダンスパートがないこと。
『映画 デリシャスパーティ♡プリキュア 夢みる♡お子さまランチ!』では同時上映短編として『わたしだけのお子さまランチ』という直近4シリーズの歴代プリキュアが共演するアニメが用意されていました。
こちらはセルルックの3DCGアニメーションを用いた映像となっており、いつもより立体的に見えるリッチなプリキュアたちがグリグリ動く姿が観られるものとなっています。
歴代プリキュアが集まり、しかも3DCGアニメーションと来れば、今までだったら豪華共演によるダンスシーンがお決まり。映画の締めには大団円のダンスタイムが待っているのかな……と期待したところ、今回はダンスシーンなし! プリキュアが大集合こそすれど、一切踊ることなく映画は終わってしまいました。
通常のTVアニメシリーズのエンディングには従来同様ダンス形式のものが採用されているのですが、特に今年は大スクリーンでその踊りを観ることはできませんでした。残念ではありつつも、よくよく考えてみれば踊らなければいけない理由もないので、勝手に期待した私が悪いです。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するためにも、子どもたちが座席から立って一緒に踊らない様にする、という配慮もあるのかもしれないですね。
今や長寿作品と称して良いと言えるプリキュア映画シリーズですが、新型コロナウイルス感染症の流行を経て、新たな変革のタイミングを迎えているのかもしれません。
そういった変化のタイミングでも、しっかり多くの子どもたちが足を運んでいることは、今後もまだまだシリーズが継続していくことを示せているのではないでしょうか。
今年も映画の終わりにはしっかり2023年にも新作映画の上映が告知されています。具体的な時期や内容は明らかになっていませんが、来年もプリキュアが映画館を盛り上げてくれるのではないでしょうか。
〈文/ネジムラ89〉
《ネジムラ89》
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi