自分で縛りつけていた問題や、心の奥で引っかかっていたことを誰かに取り除いてもらえるとその相手を意識してしまうもの──。
解放した問題が長年抱えていた悩みが深いものであればあるほど「自分一人では解決できなかったけど ……!」と、その相手から目が離せなくなっているハズ。
そのため、好意を抱いていた人にはさらに想いを膨らませ、好意がなくても気づくと相手への想いが生まれているはずですが、どんなことを言われると相手から目が離せなくなるのでしょうか。
TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』(以下、着せ恋)の、引っ込み思案な主人公・五条新菜の背中を優しく押してくれたヒロイン・喜多川海夢の言葉を参考にしつつ見てみましょう。
また、夜職を10年以上経験した元キャバ嬢の筆者が「こんなことを言われて気付かされた……!」といったエピソードもあわせてご紹介します。どのようなことで異性を意識させられるのでしょうか?
◆ 相手の価値観を否定することなく受け入れることも大切
みんなそれぞれ異なった価値観を持っているもの。一番近しい家族であってもまったく同じ考え方ではないため、ときには 片寄った価値観 に縛られてしまう事態もあるでしょう。
当然だと思い込んで自分を苦しめていた価値観を指摘されると、実は間違いだったと気づくこともあるハズ。自分の中で特に大切にしていた価値観であれば、新しい物の見方を教えてくれた相手に、特別な想いを抱いてしまう人も多いのではないでしょうか。
『着せ恋』の作中では、新菜の過去のできごとがきっかけで、彼は自ら周囲と 少し距離を置くなど、何度も価値観に縛られているシーンがありました。ヒロインである海夢は、素直で「人の好きなことを否定しない」といった純粋で優しい性格をしています。
そのため、今まで当然だと思っていた新菜の価値観を変えてくれる言葉を、何度も伝えてくれていました。そんな海夢に温かな想いを抱き、新菜が少しずつ変わっていく様子にはグッとくるものがあります。
筆者も夜職をしていたとき、新菜のように指摘されたことがありました。元々少し片寄った価値観を持っていたこともあり、夜職を始めたころは特に自分と大きく違う価値観を受け入れられませんでした。
ですが、お客さんに「そういう考えも全然良いんだよ! でもね、こういう考えを持っている人もいるんだよ」などと教えていただきました。
自分と違う価値観を持つ人がいるのは当然。否定するのではなく受け入れることが大切だと変えてくれたのです。
たとえ相手に好意を抱いていなくても「自分のためを想って教えてくれたんだ……!」と特別な想いを抱いて、気づかずに目で追ってしまうことがあるのではないでしょうか。ただの知り合いや友だちであったとしても、頑なになっていた考え方を変えてくれる人からは意識をして目が離せなくなってしまうハズ。
ですが、このように他人の価値観を変えるのは、相手との関係性がとても重要視される部分になります。
筆者にそれを教えてくれたのは親切なお客さんでしたが、あまりにも信用されていない人・友だちでもない場合には、相手に嫌悪感を与えかねません。
ゆえに、踏み込みすぎる前に相手との距離感や性格を再確認することはもちろん、相手の立場になって言葉をかけてあげることが大切です。